粗銅板の電気分解から銀とニッケルの質量パーセントを求める方法

粗銅板の電気分解実験において、陽極と陰極の質量変化を通じて、含まれる銀とニッケルの質量パーセントを求める方法について解説します。電気分解により発生する物質の質量変化を基に、各金属の質量比を計算するプロセスを説明します。

実験の概要と与えられたデータ

実験は、粗銅板（陽極）と純銅板（陰極）を使用して硫酸銅(II)水溶液中で行われました。結果として、陰極の質量が6.4g増加し、陽極の質量が6.5g減少しました。さらに、陽極下に0.17gの沈澱が生じました。なお、気体の発生は観察されませんでした。

これらのデータを元に、陽極で失われた金属の質量から、含まれている銀とニッケルの質量比を求めます。

電気分解において、陽極で金属が溶け出すとき、その金属は銅イオンとして水溶液中に溶け込み、陰極で銅として析出します。陽極で失われた質量と沈澱の質量をもとに、含まれる銀とニッケルを推定するための計算を行います。

沈澱は銀やニッケルが反応してできたものであるため、沈澱の質量から含まれる銀とニッケルの比率を導き出します。

まず、陽極で溶け出した金属の質量（6.5g）から、銅の質量を計算します。銅のモル質量（63.5g/mol）と、1モルあたりの電気量（96,485クーロン）を利用して、析出した銅のモル数を求めます。

その後、陽極で失われた質量を基に、含まれる銀とニッケルの質量を計算します。銀とニッケルのモル質量（銀は107.9g/mol、ニッケルは58.7g/mol）を使用し、それぞれの金属のモル数を求め、質量比を算出します。

まず、陽極の質量減少（6.5g）から銅のモル数を計算し、そこからどれだけの銅が失われたかを求めます。次に、沈澱物0.17gから銀とニッケルの含有比を計算します。このプロセスでは、反応式や電気分解の基本的な法則を使い、金属ごとの質量を求めていきます。

計算式を用いて、銀とニッケルの質量パーセントを求めることが可能です。

この問題では、電気分解の結果から陽極の質量変化と沈澱の質量をもとに、銀とニッケルの質量パーセントを計算します。基本的な電気分解の理論と計算を理解し、質量とモルの関係を用いて正確に求めることが可能です。

独学でこのような実験を学ぶ際には、化学反応式や電気分解の基礎をしっかりと理解し、計算の流れを把握することが重要です。