古文「狭衣物語」の句の品詞分解について解説

「狭衣物語」の中で「若き人々の思ひむせはべるめれば。犬物もどくとかや」という一節があります。この句を品詞分解することで、古文の理解が深まります。古文を学ぶうえで、品詞分解は重要な技法であり、文の構造を理解する手助けになります。ここでは、この句を品詞分解し、各部分の意味を説明します。

「若き人々の思ひむせはべるめれば」の品詞分解

まず「若き人々の思ひむせはべるめれば」を品詞分解してみましょう。

若き（形容詞） – 「若い」という意味で、ここでは「若い人々」を修飾しています。

人々（名詞） – 複数の人を指す言葉で、ここでは「若き人々」を表しています。

の（格助詞） – 所有を表す助詞で、「若き人々の」で「若き人々が持つもの」を意味します。

思ひむせ（動詞） – 「思ひむせる」の未然形で、「思い悩む」という意味です。

はべる（動詞） – 丁寧語の「はべる」、つまり「ある」や「ございます」という意味です。ここでは、話の中で登場する人物や状況が存在することを表しています。

めれば（接続助詞） – 仮定の意味を持ち、何かが起きた場合の条件を示します。ここでは「～したならば」と解釈できます。

次に「犬物もどくとかや」の品詞分解を見ていきます。

犬物（名詞） – 「犬」は動物の犬を指し、「物」は物事やものを意味します。ここでは犬に関連する物や事を指していると考えられます。

もどく（動詞） – 「戻る」という意味で、ここでは犬が元の場所に戻ることを表しています。

とかや（係助詞） – 質問の意味を含み、驚きや疑問を表現する表現です。「とかや」とは、「～ということだろうか？」という意味合いです。

この句は、若い人々が思い悩んでいること、そして犬のように物事が戻ることに関する疑問を表現しています。「犬物もどくとかや」という部分は、何かを戻すことに対する疑念や不安を含んでいます。

また、文全体としては、若者たちの心情やその悩みを描写しているとも解釈できるため、当時の時代背景を理解することが重要です。

「狭衣物語」の「若き人々の思ひむせはべるめれば。犬物もどくとかや」を品詞分解することで、句の構造とその意味が明確になります。古文を学ぶ際には、文法と語句の意味をしっかりと理解しながら進めることが大切です。品詞分解を行うことで、文の深い意味をよりよく理解できるようになります。