命題の真偽:自然数の大小関係とその証明

大学数学

「自然数a, b, c, dにおいて、abとcdの大小関係は(2a+1)(2b+1)と(2c+1)(2d+1)の大小関係と一致する」という命題について、その真偽を考えます。この記事では、この命題の証明または反証を行います。

命題の理解

この命題は、自然数a, b, c, dに対して、abとcdの積の大小関係が、(2a+1)(2b+1)と(2c+1)(2d+1)の積の大小関係に一致するかどうかを問うものです。要するに、式(1)の値と式(2)の値の大小が常に一致するかを確認する問題です。

問題を式で表す

命題に登場する式を整理すると次のようになります。

  • 式(1)は、abとcdの積: abとcd
  • 式(2)は、(2a+1)(2b+1)と(2c+1)(2d+1)の積: (2a+1)(2b+1) と (2c+1)(2d+1)

ここで、両者がどのように関連しているのかを詳しく見ていきましょう。

式(1)と式(2)の比較

式(1)は単純にa, b, c, dの積です。式(2)はa, b, c, dにそれぞれ1を加えた後、積を取っています。この違いが最も重要な点です。

例えば、a = 1, b = 2, c = 1, d = 2の場合を考えます。

  • 式(1)では、ab = 1×2 = 2, cd = 1×2 = 2 です。
  • 式(2)では、(2a+1)(2b+1) = (2×1+1)(2×2+1) = 3×5 = 15, (2c+1)(2d+1) = (2×1+1)(2×2+1) = 3×5 = 15 です。

この場合、式(1)と式(2)の大小関係は一致していますが、これは偶然に過ぎないかもしれません。一般的にどうかを考える必要があります。

一般的な証明または反証

実際には、式(1)と式(2)の間に常に一致が成り立つわけではありません。例えば、a = 1, b = 3, c = 2, d = 2の場合を考えてみましょう。

  • 式(1)では、ab = 1×3 = 3, cd = 2×2 = 4 です。
  • 式(2)では、(2a+1)(2b+1) = (2×1+1)(2×3+1) = 3×7 = 21, (2c+1)(2d+1) = (2×2+1)(2×2+1) = 5×5 = 25 です。

この場合、式(1)ではab < cdですが、式(2)では(2a+1)(2b+1) < (2c+1)(2d+1)となっており、大小関係が一致しないことが分かります。

結論

したがって、命題「abとcdの大小関係は(2a+1)(2b+1)と(2c+1)(2d+1)の大小関係と一致する」という命題は、一般的に真ではないことが分かりました。式(1)と式(2)の間に常に一致が成り立つわけではなく、反例を見つけることができました。

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