スポット熱感知器は、火災報知システムの一環として使用され、火災を早期に検知するための重要な機器です。特に、差動式と定温式という二種類のスポット熱感知器があります。この記事では、それぞれの熱感知器の特長と、それぞれがどのような場所に設置されるべきかについて解説します。
差動式スポット熱感知器とは?
差動式スポット熱感知器は、周囲の温度と比較して急激な温度変化を感知するタイプの感知器です。火災が発生した際、温度が急激に上昇することを検知し、アラームを鳴らす仕組みです。主に、高温になる可能性のある場所や、火災の早期発見が重要な場所に設置されます。
例えば、厨房や工場の製造ラインなど、温度の変動が大きい場所では、温度が急激に上昇することが予測されるため、差動式感知器の設置が適しています。
定温式スポット熱感知器とは?
定温式スポット熱感知器は、設定された特定の温度に達したときにアラームを発するタイプの感知器です。このタイプは、温度が一定の閾値を超えた場合に反応します。温度の上昇が一定の基準に達すると検知し、火災の可能性を警告します。
定温式は、安定した温度を維持する必要がある場所や、急激な温度変化が起きない場所に設置されることが多いです。例えば、倉庫や事務所など、温度変化が少ない場所に適しています。
差動式と定温式の設置場所の違い
差動式スポット熱感知器は、温度が急激に変化する環境に設置されるべきです。具体的には、厨房、工場、機械室など、温度が急激に変化しやすい場所に設置されることが一般的です。これらの場所では、早期の火災発見が非常に重要であるため、差動式の感知器が有効です。
一方、定温式スポット熱感知器は、安定した温度を保つ場所に設置されます。例えば、オフィス、倉庫、病院などでは、急激な温度上昇が少ないため、定温式の感知器を設置することが適しています。定温式は、設定温度に達した時点での警告が有効で、火災を早期に警告する役割を果たします。
まとめ
差動式スポット熱感知器と定温式スポット熱感知器は、それぞれ異なる特性と用途があります。差動式は温度変化が激しい場所に、定温式は安定した温度の場所に設置することが一般的です。施設や建物の特性に応じて、適切なタイプの感知器を選ぶことが重要です。これにより、より早期に火災を発見し、火災事故を防ぐことができます。


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