この問題では、アンモニア(NH₃)が水に溶解して水酸化物イオン(OH⁻)を生成する際の電離度を求める問題です。アンモニアは水中で部分的に電離し、OH⁻を生じます。ここでは、アンモニアの電離度を求めるための式と手順を解説します。
1. 問題の理解とデータの整理
与えられたデータは以下の通りです。
- アンモニアのモル数:0.25mol
- 水の量:1.0L
- 生成された水酸化物イオンのモル数:0.0050mol
アンモニアは水に溶けると、以下のように電離します。
NH₃ + H₂O ⇄ NH₄⁺ + OH⁻
2. 電離度の定義と求め方
電離度(α)は、アンモニアが水に溶解してどれだけ電離したかを示す指標で、次のように定義されます。
電離度 α = 電離したアンモニアのモル数 / 元々のアンモニアのモル数
この場合、電離したアンモニアのモル数は生成された水酸化物イオン(OH⁻)のモル数と同じです。したがって、電離度を求める式は以下のようになります。
α = 生成された水酸化物イオンのモル数 / 初めのアンモニアのモル数
3. 実際の計算
与えられたデータをもとに計算を行います。
α = 0.0050 mol / 0.25 mol = 0.02
したがって、アンモニアの電離度は0.02、つまり2%のアンモニアが電離したことになります。
4. 結論と解説
この結果から、アンモニアが水に溶けるとき、その電離度は非常に低いことがわかります。アンモニアは水に溶けて水酸化物イオンを生じるものの、ほとんどは電離せず、非電離状態で存在しています。このような現象は、アンモニアが弱塩基であることに起因しています。
この問題を通して、電離度を求める際の手順と計算方法を理解することができます。水に溶けた物質の電離度を求めることで、その性質や強さを評価することができ、化学反応の理解に役立ちます。


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