お菓子の内容量が基準と異なるかを検定する方法:有意水準5%での両側検定

数学

お菓子の内容量が基準と異なるかを検定する問題は、統計学の基本的な問題であり、仮説検定を行うことによってその検証が可能です。この記事では、有意水準5%でお菓子の内容量が基準と異なるかを検定する方法を詳しく解説します。

問題の設定

あるお菓子の1袋あたりの内容量が90gであるとします。標準偏差は8gであり、大量の製品から100袋を取り出して調査したところ、平均内容量が91.2gであることがわかりました。ここで、製造されたお菓子が基準と異なるかどうかを、正規分布を用いて有意水準5%で検定します。

仮説の設定

統計的検定では、まず仮説を立てます。帰無仮説H0と対立仮説H1を設定します。

  • 帰無仮説H0: 平均内容量は90gである。
  • 対立仮説H1: 平均内容量は90gではない。

これは両側検定となります。すなわち、内容量が基準の90gより大きいか小さいかに関わらず、どちらかに偏っている場合に検定します。

検定統計量の計算

次に、検定統計量を計算します。正規分布を仮定しているので、検定統計量は次の式で求めます。

z = (x̄ – μ) / (σ / √n)

ここで、x̄はサンプル平均、μは母集団平均、σは母集団の標準偏差、nはサンプルサイズです。

与えられたデータを代入すると、x̄ = 91.2g、μ = 90g、σ = 8g、n = 100 です。これらを式に代入して計算すると。

z = (91.2 – 90) / (8 / √100) = 1.5

有意水準5%での検定

次に、有意水準5%での両側検定を行います。正規分布表を用いて、有意水準5%の場合の臨界値を確認します。両側検定なので、片側で2.5%ずつ分けることになります。

正規分布の臨界値は、z値で±1.96です。この値より大きいか小さい場合、帰無仮説を棄却します。

結論

計算したz値は1.5であり、これは±1.96の範囲内に収まります。したがって、帰無仮説を棄却することはできません。つまり、内容量は基準の90gと異なっているとは言えません。

まとめ

この問題では、検定統計量を計算し、正規分布表を用いて有意水準5%での両側検定を行いました。結果として、内容量が基準の90gと異なるとは言えないという結論になりました。このような統計的検定の手法は、製品の品質管理などにも広く応用されています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました