n次正方行列のベキ零性と最小多項式の求め方

大学数学

この記事では、n次正方行列Nnについて、ベキ零行列であることを示す方法と、Nnの最小多項式を求める方法を解説します。問題文に登場する行列Nnの構造を理解し、これに基づいた計算方法を丁寧に説明していきます。

問題の設定

n次正方行列Nnは、次のように定義されています。

「(aij)={1(j=i+1のとき)、 0(その他)}」

つまり、Nnは上三角行列で、各対角線の右隣の要素が1で、それ以外は0の行列です。この行列がベキ零行列であることを示し、さらにその最小多項式を求める問題です。

(1)Nnがベキ零行列であることの証明

ベキ零行列とは、ある正の整数kに対して、Nnのk乗が零行列になる行列のことです。Nnの各要素を見ていくと、Nnのk乗で上三角行列の構造が崩れていき、最終的にNn^k = 0 となることがわかります。

具体的には、行列Nnをk回掛け算することで、各要素が0になり、最終的に零行列になることを確認できます。例えば、Nn^2, Nn^3 を計算してみると、上三角行列の構造が次第に消えていき、最終的にゼロ行列に到達するのです。これにより、Nnはベキ零行列であることが示されます。

(2)Nnの最小多項式の求め方

最小多項式は、Nnを満たす最小の多項式です。Nnがベキ零行列であるため、その最小多項式はx^kの形をとり、kはNn^kが零行列になる最小のkです。

具体的に、Nnの最小多項式は、Nn^k = 0となる最小のkに対応するx^kの形となります。これにより、最小多項式が求められます。

まとめ

この問題では、n次正方行列Nnがベキ零行列であることを示し、その最小多項式を求める方法について解説しました。ベキ零行列の性質を理解し、計算を通じてその最小多項式を求めるアプローチが重要です。

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