血糖濃度低下時の反応に関する生物基礎の問題解説

生物、動物、植物

このページでは、高校の生物基礎の問題に基づいて、血糖濃度が低下したときに起こる反応について解説します。特に、間違えている反応を選ぶ問題に注目し、各反応の正誤を理解します。

血糖濃度低下時に起こる反応の仕組み

血糖濃度が低下すると、体はそれを感知し、血糖を正常に保つための反応を起こします。これには、グルカゴンの分泌やアドレナリン、糖質コルチコイドの分泌などが関与します。

問題の各選択肢とその解説

問題に出てきた選択肢を順に見ていきましょう。

ア:血糖濃度の低下を感知したすい臓のランゲルハンス島のA細胞がグルカゴンを分泌する。

これは正しい反応です。血糖濃度が低下すると、すい臓のA細胞がグルカゴンを分泌し、肝臓に蓄えられたグリコーゲンをグルコースに分解させて血糖値を上昇させます。

イ:視床下部が血糖濃度の低下を感知して交感神経を通して副腎皮質を刺激し、アドレナリンを分泌する。

こちらも正しい反応です。視床下部は血糖濃度の低下を感知し、交感神経を通じて副腎を刺激し、アドレナリンを分泌させます。アドレナリンは血糖値を上げるために作用します。

ウ:グルカゴンとアドレナリンは、肝臓に作用し、肝臓に蓄えられていたグルコースの分解を促してグリコーゲンを血液中に分泌させる。

これも正しい反応です。グルカゴンとアドレナリンは、肝臓に作用してグリコーゲンを分解し、グルコースを血液中に放出させます。

エ:視床下部には脳下垂体前葉を刺激し、副腎髄質から糖質コルチコイドが分泌される。

この選択肢が間違いです。視床下部は脳下垂体前葉を刺激し、下垂体前葉からACTH(副腎皮質刺激ホルモン)が分泌され、それが副腎皮質を刺激しますが、糖質コルチコイドは副腎皮質から分泌されます。したがって、「副腎髄質から糖質コルチコイドが分泌される」という部分が誤りです。

オ:糖質コルチコイドはタンパク質からのグルコースの生成を促進する。

これは正しい反応です。糖質コルチコイド(コルチゾール)は、筋肉や脂肪からアミノ酸を取り出し、これらをグルコースに変換する(糖新生)ことで血糖値を上昇させます。

まとめ

血糖濃度が低下したときに体がどのように反応するかを理解することは、生物学的な仕組みを学ぶ上で非常に重要です。今回の問題では、エの選択肢が間違っていることがわかりました。その他の選択肢については、血糖値を調整するために必要な反応が起きていることが確認できました。

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