古文の助動詞「る」「らる」「す」「さす」「しむ」の未然形と連用形の見分け方

古文における助動詞「る」「らる」「す」「さす」「しむ」の未然形と連用形の使い分けは、初学者にとって難解な部分です。これらの助動詞は、主に自発、可能、受身、尊敬、使役を表すため、形が似ていても使い方に違いがあります。この記事では、未然形と連用形を見分けるためのポイントをわかりやすく解説します。

助動詞の基本的な役割

まずは、これらの助動詞の基本的な役割を理解しましょう。「る」「らる」は主に受身、自発、可能を表し、「す」「さす」は使役、「しむ」は使役や強制を表します。これらの助動詞が動詞の形と結びついて意味を成すため、その形の違いによって意味が変化します。

未然形は動詞が未然の状態、すなわち「まだ起こっていない」状態に接続する形です。連用形は動詞が進行中の状態を表し、後続の助動詞に繋がる形です。

「る」「らる」の未然形と連用形

「る」「らる」の未然形は、動詞の未然形に接続して、自発、可能、受身を表します。未然形の場合、「る」や「らる」が動詞の後に来ることで、まだ実現していない動作を示すことができます。

一方、連用形は、動詞の連用形に接続して使われます。たとえば、「行く」→「行か」+「る」や「行か」+「らる」のように接続され、進行中の行動や状態を示します。

「す」「さす」の未然形と連用形

「す」と「さす」は、使役の意味を表す助動詞です。これらは、動詞の未然形に接続することで、相手に何かをさせる意味を作り出します。たとえば、「書く」→「書か」+「す」のように、未然形に接続して使います。

連用形では、動詞の連用形に接続し、進行中の行動や、意志的に使役を行うことを示します。「行く」→「行か」+「す」のように使われます。

「しむ」の未然形と連用形

「しむ」は使役や強制の意味を表す助動詞で、未然形では相手に強制的に何かをさせることを示します。たとえば、「言う」→「言わ」+「しむ」のように接続して、強制的に行動を取らせる意味になります。

連用形では、動詞の連用形に接続して、行動が進行中であることを示します。たとえば、「学ぶ」→「学ば」+「しむ」のように使われます。

まとめ：未然形と連用形の見分け方

古文における助動詞「る」「らる」「す」「さす」「しむ」の未然形と連用形の見分け方は、まず動詞の形態とその意味の関係を理解することが大切です。未然形は未完成の行動や、まだ実現していない状態を示し、連用形はその行動や状態が進行中であることを示します。具体的な動詞の接続形をしっかりと覚え、例文で確認することで、より確実に使い分けられるようになります。