マルチテスターを使った電圧や電流の測定方法について、特に初心者の方にとっては接続方法や測定の仕組みが分かりにくいこともあるでしょう。特に、電圧を測る際にプローブを並列に接続する理由や、電流測定の直列接続との違いについて理解が難しいと感じることも多いです。この記事では、これらの違いと接続方法について、わかりやすく解説します。
電圧測定と電流測定の違い
電圧と電流を測る際の最も大きな違いは、測定方法が異なることです。電圧を測るときは、回路に対して並列に接続し、電流を測るときは直列に接続します。これにはそれぞれ理由があります。
電圧は「電位差」を測るため、電圧計は回路の間に並列で接続します。これにより、電圧計は回路全体の電位差を測定できるのです。電流計の場合、回路に直列に接続し、流れる電流を直接測定します。
なぜ電圧測定は並列接続なのか
電圧計は回路内の特定の2点間の電位差を測るため、回路に並列に接続します。並列接続を行うことで、回路を途中で切り離すことなく、電圧計が直接その電位差を測定することができます。もし直列に接続すると、回路に過剰な抵抗を加えてしまい、正しい電圧を測定することができません。
これに対して、電流計は回路の一部を通る電流量を測定するため、回路に直列に接続します。直列接続することで、回路を流れる電流がそのまま電流計を通過するため、正確な電流値を得ることができます。
仮に抵抗がついた線をコンセントに挿しても並列になる理由
仮に抵抗のある線をコンセントに挿した場合も、回路に並列接続されていることに変わりはありません。コンセントと接続する線が回路の2点間に接続されることになりますので、これが並列接続と同じ役割を果たします。
直列接続ではなく並列接続となるのは、測定対象の「電位差」を測定するために回路内で電流の流れを変えることなく、各端子の間の電圧を測ることが必要だからです。
まとめ
マルチテスターを使用して電圧と電流を測る際、回路への接続方法が異なります。電圧を測るためには、並列接続が必須であり、電流を測るためには直列接続が求められます。これらの接続方法にはそれぞれ理由があり、正しい測定を行うためにはそれぞれの方法に従うことが大切です。


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