電気設備の過電流遮断器の定格電流に関する矛盾と解消法

電気設備における過電流遮断器の定格電流について、内線規程や設置基準における矛盾を感じることがあります。特に、1360-13<機械器具を保護する過電流遮断器の定格電流>と3605-4<分岐回路の開閉器及び過電流遮断器の取付>に関する規定には、定格電流の設定に違いがあり、理解が難しくなることがあります。この記事では、その矛盾の解消法と適切な設備の選定について解説します。

1360-13と3605-4の規定の違い

1360-13では、機械器具を保護するために過電流遮断器を用いる場合、機械器具の定格電流の130%以上、180%以下と定められています。この基準は、機械器具の性能を保護しつつ、過電流が発生した際に適切に遮断するために設定されています。

一方、3605-4では、50Aを超える場合について電気使用機械器具の定格電流の1.3倍以下である必要があると記載されています。この違いにより、同じような条件であっても、定格電流の基準が異なるように感じるかもしれません。

対象の設備自体が異なる

1360-13と3605-4の規定は、対象となる設備の違いに起因している可能性があります。1360-13は、主に機械器具を保護するための過電流遮断器に関する規定であり、設備そのものが異なる場合、定格電流の基準にも違いが出ることがあります。

3605-4は、分岐回路の開閉器及び過電流遮断器の取付に関する規定であり、電気使用機械器具に関連しているため、定格電流の基準が異なるのは、両者が異なる設備や用途に対応しているからだと考えられます。

適切な設備選定方法

これらの規定の違いを理解するためには、まず自分が設置しようとしている設備が、どの規定に該当するのかを確認することが重要です。例えば、機械器具の保護を目的とする場合、1360-13の基準が適用されますが、分岐回路に関連する設備であれば、3605-4の基準に従う必要があります。

また、規定に従って定格電流を設定することで、過電流が発生した際に機器や設備を適切に保護することができます。このため、どの基準に従うべきかをしっかりと理解し、適切な遮断器を選定することが大切です。

まとめ

1360-13と3605-4の定格電流に関する規定には違いがありますが、それぞれの規定が対象とする設備が異なることが理解の鍵です。規定に従って正しく設備を選定し、過電流からの保護を確実に行うためには、どの規定が適用されるのかを明確にし、その基準に従うことが重要です。