「エロティシズム」や「退廃」「幻想」といったテーマが好きで、 に興味がある──でも「難しそう、日本語が重くて……」と尻込みしている人は多いかもしれません。本記事では、澁澤作品の中から「入りやすく」「比較的読みやすい」ものを初心者向けに紹介します。
なぜ澁澤龍彦は“入門にハードルがある”と思われやすいか
澁澤龍彦は西洋文化、オカルティズム、倒錯、美、エロスなどを扱い、その博識と重厚な文体で知られています。しかし、その多岐にわたるテーマや時折見られるマニアックな引用や思想から、「難解」「敷居が高い」と感じる人もいます。
とはいえ、すべての著作が難しいわけではなく、中には読みやすさ、テーマの親しみやすさ、とっつきやすさにあふれた作品もあります。まずはそうした“エントリーモデル”から手をつけるのがおすすめです。
初心者におすすめの澁澤作品 ― 軽めのエッセイや幻想エッセイから
- ― 東西の伝説・オカルト・奇譚を短めのエッセイで綴った作品で、ページ数も多くなく読みやすさ重視。オカルトや妖怪、民間伝承など興味のある人にはとっつきやすい入り口です。[参照]
- ― 秘密結社、怪人、異端の思想家など、クセのある人物たちを扱ったエッセイ。テーマが濃ゆくても、短めエッセイ集なので初体験でも負担が少なめです。[参照]
- ― 絵画や美術、肖像画を題材にした幻想エッセイ。エロスや退廃というより「美」「闇」「異形」を軸にしており、美術やアート好きなら入りやすい一冊です。[参照]
幻想・エロティシズムを求めるなら ― 小説・エッセイの中級あたり
- ― 澁澤流の人生観、快楽主義、美意識について語るエッセイ。文庫化されており、比較的平易な言葉で書かれているので、哲学や美学への入口にもなります。[参照]
- ― 遺作にして幻想小説。平安貴族の旅路を幻想的に描き、エロスや異形、神秘性を含んだ世界観が特徴。ファンタジーやダークなイメージが好きな人におすすめ。[参照]
まず“気軽に一章だけ”から ― 入門のコツ
澁澤作品は一冊まるごと読むのがハードルという人も多いですが、エッセイ集なら「一章だけ読む／気分が乗ったら続ける」という読み方でも十分楽しめます。
また、美術や歴史、オカルティズム、幻想といったテーマが好きなら、その関心が“読む動機”になるため、文体やテーマの重みをあまり感じずにすむことが多いようです。
まとめ ― 澁澤龍彦は“入門できる異端の文学者”
結論として、澁澤龍彦の世界は「難解」であると同時に、「入りやすい作品」も存在します。紹介したようなエッセイや幻想小説は、初心者にも比較的敷居が低く、「エロス」や「退廃」「幻想」といったテーマを探るきっかけとして十分おすすめできます。
まずは一冊、気になったものを手に取って──澁澤流の闇と美の世界に触れてみてはいかがでしょうか。
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