「水素イオンのモル濃度と水酸化イオンのモル濃度をかけると1.0×10^-14になる」ということについて、なぜ25℃でどんな水溶液でもこの値になるのかを解説します。これは水の性質に関係しており、化学の基本的な理解を深めるために必要な知識です。
水の自己電離とは?
水は純粋な状態でもわずかに電離しており、この反応は「水の自己電離」と呼ばれます。水の分子は少しの割合で、水素イオン(H⁺)と水酸化物イオン(OH⁻)に分かれます。この反応の式は以下の通りです。
H₂O ⇌ H⁺ + OH⁻
水の自己電離定数と25℃での定数値
水の自己電離反応は、25℃(常温)で一定の平衡状態に達します。この平衡定数は「水の自己電離定数」と呼ばれ、値は常に1.0×10^-14 mol²/L²です。これは水中で水素イオンと水酸化物イオンが生成される割合を示しており、温度が一定であれば、この値は変わりません。
そのため、25℃であれば、いかなる水溶液でも水素イオンの濃度([H⁺])と水酸化イオンの濃度([OH⁻])を掛け合わせると、常に1.0×10^-14 mol²/L²になります。
水溶液におけるpHとpOHの関係
水溶液のpHは水素イオンの濃度を表し、pOHは水酸化イオンの濃度を表します。これらの関係は以下の式で表されます。
pH + pOH = 14
例えば、純水ではpHが7であり、[H⁺]と[OH⁻]は同じ濃度であるため、両者の積が1.0×10^-14 mol²/L²となります。
なぜこの関係が成り立つのか?
この1.0×10^-14という値は、水の分子が自己電離する性質から来ています。水分子が水素イオンと水酸化イオンに分かれる反応が平衡を保っているため、その濃度の積は一定の値になります。この特性は温度に依存し、温度が変わると自己電離定数も変わりますが、25℃では1.0×10^-14が常に成り立ちます。
まとめ
水素イオンのモル濃度と水酸化イオンのモル濃度を掛け合わせると1.0×10^-14になる理由は、25℃で水の自己電離が平衡を保つためです。この定数は水の特性によるものであり、pHやpOHとの関係もこの定数に基づいています。この基本的な化学的特性を理解することで、溶液の性質についてさらに深く理解できます。


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