この質問は、関数空間C([0,1])における部分集合Mが有界閉集合であることを証明する方法についてです。具体的には、与えられた条件に基づいて、Mが有界閉集合であることを証明します。ここでは、有界閉集合の定義と証明方法を詳しく解説します。
1. 有界閉集合の定義と基本概念
まず、有界集合と閉集合の定義について簡単に復習しましょう。集合が「有界」であるとは、その集合内の全ての点がある上限と下限を持つことを意味します。すなわち、関数が定義されている範囲内で、その関数の値が収束している必要があります。
一方、「閉集合」とは、その集合内の点の極限が集合内に含まれる集合です。すなわち、集合のすべての収束列がその集合に収束する場合、その集合は閉集合です。
2. 部分集合Mの定義
与えられた部分集合Mは次のように定義されます。
M = {x ∈ C([0,1]) | x(0) = 0, x(1) = 1, d(x, Θ) ≤ 1}
ここで、Θ(t) = 0 (t ∈ [0,1]) であり、d(x, Θ) はxとΘとの距離を示します。距離の制約から、M内の関数はΘに近い範囲に収束することが分かります。このため、Mが有界かつ閉集合であることを証明する必要があります。
3. 有界性の証明
Mが有界であることを示すには、M内の全ての関数の値がある範囲に収束していることを示す必要があります。具体的には、x(0) = 0 および x(1) = 1 であるという条件から、M内の関数の値は常に0と1の間に収束します。
また、d(x, Θ) ≤ 1 という距離制約から、M内の関数はΘに対して一定の範囲内で変動することが保証されており、このことからMは有界集合であるといえます。
4. 閉集合の証明
Mが閉集合であることを証明するには、M内の任意の収束列がM内に収束することを示さなければなりません。収束列xₙがM内の関数の列であり、その極限がxである場合、x(0) = 0 および x(1) = 1 という条件が維持され、d(x, Θ) ≤ 1 も満たされます。
したがって、xはM内の関数であり、Mは閉集合であることが証明されます。
5. まとめ
関数空間C([0,1])の部分集合Mが有界閉集合であることは、その有界性と閉性をそれぞれ証明することで確認できます。M内の関数の値が一定の範囲に収束すること、および収束列がM内に収束することが保証されるため、Mは有界閉集合であることが証明されます。

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