三角関数の一つであるtanθ(タンジェント関数)は、0≦θ<2πの範囲でどのような実数値を取るのでしょうか?今回は、tanθが全ての実数値を取る理由を、具体例と共に詳しく解説します。
tanθとは?
tanθ(タンジェント)は、直角三角形における三角関数で、角度θに対する三辺の比率として定義されます。具体的には、tanθ = sinθ / cosθで表されます。ここで、sinθは直角三角形の対辺と斜辺の比率、cosθは隣辺と斜辺の比率です。
したがって、tanθはsinθとcosθの比率に依存しており、cosθが0になるとtanθは定義できなくなります。つまり、cosθが0の点でtanθは無限大(または無限小)に発散することになります。
tanθが実数値を取る範囲
tanθが実数値を取るためには、cosθが0でない必要があります。0≦θ<2πの範囲でcosθが0になるのは、θがπ/2(90°)および3π/2(270°)のときです。この2点ではtanθは定義されません。
これ以外の範囲では、tanθは常に実数値を取ります。例えば、0≦θ<π/2やπ<θ<3π/2など、cosθが0でない範囲では、tanθは-∞から+∞までの全ての実数を取ることが可能です。
tanθのグラフとその特徴
tanθのグラフは、θの値がπ/2や3π/2などで縦に漸近線を持ち、無限に発散します。グラフは周期的に繰り返され、各周期の範囲でtanθは全ての実数値を取ります。具体的には、0≦θ<π/2ではtanθは0から+∞に、π/2<θ<πでは-∞から0に、π<θ<3π/2では0から+∞に、3π/2<θ<2πでは-∞から0に変化します。
このように、tanθのグラフは全ての実数値を取ることが確認できます。
実際の数値で確認してみよう
例えば、θ = 0の場合、tan(0) = 0です。また、θ = π/4の場合、tan(π/4) = 1です。さらに、θ = π/2の場合、tan(π/2)は定義されませんが、θが少し小さい値である場合(例えば、π/2 – 0.01)では、tanθは非常に大きな値(+∞に近い)を取ります。
このように、θの値がπ/2や3π/2に近づくと、tanθは無限に近づき、全ての実数値を取ることが分かります。
まとめ
0≦θ<2πの範囲で、tanθは全ての実数値を取ることができます。tanθが実数値を取るためには、cosθが0でないことが重要です。θがπ/2や3π/2でcosθが0になるため、tanθはその点で定義されませんが、それ以外の範囲では、tanθは-∞から+∞までの全ての実数値を取ります。tanθのグラフを描くと、周期的に全ての実数値を取ることが確認できるため、この性質をしっかりと理解しておくことが重要です。


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