水平の荒い床上での物体を引くときの仕事率の求め方

物理学

水平の荒い床上で物体を等速で運ぶ際にかかる仕事率を求める問題です。本記事では、与えられた条件を基に、力学的な計算を通じて仕事率を求める方法を解説します。

問題の条件

まず、問題文からの条件を整理します。物体の質量は10キログラム、物体を引く速度は1.0 m/sです。床と物体の間の動摩擦係数は0.50で、重力加速度は9.8 m/s²です。ロープは水平に対して30度の角度で上向きに引かれています。

仕事率の計算に必要な力

この問題では、仕事率(Power)を求める必要があります。仕事率は力(F)と速度(v)の積で表されます:
仕事率 = F × v
では、引っ張る力Fをどのように計算するかを見ていきましょう。

摩擦力の計算

まず、物体に働く摩擦力を計算します。摩擦力は次の式で求めることができます:
摩擦力 = 動摩擦係数 × 法線力
法線力は物体の重力に等しいので、
法線力 = 物体の質量 × 重力加速度 = 10 kg × 9.8 m/s² = 98 N
よって、摩擦力は以下のように計算されます:
摩擦力 = 0.50 × 98 N = 49 N

引っ張る力の計算

次に、引っ張る力の水平成分を求めます。ロープは30度の角度で引かれているため、引っ張る力の水平成分は次のように計算できます:
F_horizontal = F × cos(30°)
ここでFは引っ張る力で、F_horizontalは摩擦力と等しいため、
F × cos(30°) = 49 N
F = 49 N / cos(30°) = 49 N / 0.866 = 56.5 N

仕事率の計算

引っ張る力Fが56.5 Nであり、物体の速度vは1.0 m/sであるため、仕事率は次のように計算できます:
仕事率 = F × v = 56.5 N × 1.0 m/s = 56.5 W

まとめ

水平の荒い床の上で物体を1.0 m/sの速度で運ぶ際の仕事率は56.5 Wです。この計算には、摩擦力の影響を考慮し、引っ張る力の成分を適切に分解して求めました。

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