微分方程式 x^2y” – 2y = x^3e^x の解法

大学数学

この問題では、微分方程式 x^2y” – 2y = x^3e^x を解く方法を説明します。微分方程式は、物理や工学、経済学などの多くの分野で重要な役割を果たすため、解法をしっかり理解しておくことが大切です。

1. 方程式の形を確認する

与えられた微分方程式は、次のようになります。

x^2 y” – 2y = x^3 e^x

これは、2階線形常微分方程式です。右辺には x^3 e^x という項が含まれており、これが非同次項(右辺に依存する項)です。このため、まず同次方程式と非同次方程式に分けて考えます。

2. 同次方程式を解く

まず、同次方程式を解きます。同次方程式は次のようになります。

x^2 y” – 2y = 0

これを解くためには、変数分離法や定数変化法を使用します。ここでは、解の形を予測して、y = x^m の形を試すことで解を求めます。

まず、y = x^m を代入してみます。

y’ = m x^(m-1), y” = m(m-1) x^(m-2)

これを元の方程式に代入すると、次のようになります。

x^2 m(m-1) x^(m-2) – 2 x^m = 0

これを整理すると。

m(m-1) x^m – 2 x^m = 0

ここで、x^m を共通因子として取り出すと。

(m(m-1) – 2) x^m = 0

この式から、m(m-1) – 2 = 0 という2次方程式が得られます。これを解くと、

m = 2 または m = -1

したがって、同次方程式の解は次のようになります。

y_h = c_1 x^2 + c_2 x^(-1)

3. 非同次方程式を解く

次に、非同次方程式 x^2 y” – 2y = x^3 e^x を解くために、定数変化法を使用します。まず、同次方程式の解に特定の解を加えます。試行解の形を y_p = A x^3 e^x と仮定します。

これを元の方程式に代入して、A を求めます。まず、y_p = A x^3 e^x の1階および2階微分を求めます。

y_p’ = A (3x^2 e^x + x^3 e^x)

y_p” = A (6x e^x + 6x^2 e^x + x^3 e^x)

これを元の方程式に代入し、A を求めると、最終的に A = 1/8 となります。したがって、特解は。

y_p = (1/8) x^3 e^x

4. 解全体の表現

したがって、元の微分方程式の解は、同次解と特解の和として次のように表されます。

y = c_1 x^2 + c_2 x^(-1) + (1/8) x^3 e^x

5. 結論

このように、微分方程式 x^2 y” – 2y = x^3 e^x を解くには、同次方程式の解を求め、その後定数変化法を用いて非同次方程式の解を求めます。最終的な解は、y = c_1 x^2 + c_2 x^(-1) + (1/8) x^3 e^x となります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました