二次方程式の問題で、解が実数解や虚数解である条件を求めることは、数学の重要なステップです。今回は、二つの異なる二次方程式を使って、定数mの範囲を求める問題を解説します。具体的には、実数解を持つ場合と異なる2つの虚数解を持つ場合の範囲を求めます。
問題(1):実数解を持つ二次方程式
問題(1)は次の二次方程式です。
x² – 5mx + m = 0
実数解を持つためには、判別式が0以上である必要があります。判別式は次の式で求められます。
Δ = b² – 4ac
ここで、a = 1, b = -5m, c = m となるので、判別式は次のように計算できます。
Δ = (-5m)² – 4(1)(m) = 25m² – 4m
この判別式が0以上であれば実数解を持つことが確定します。したがって、次の不等式を解きます。
25m² – 4m ≥ 0
この不等式を解くと、mの範囲は次のようになります。
m(25m – 4) ≥ 0
mが0または4/25以上であれば、実数解を持つことがわかります。したがって、mの範囲は。
m ≤ 0 または m ≥ 4/25
問題(2):異なる2つの虚数解を持つ二次方程式
問題(2)では、次の二次方程式が与えられています。
x² – 2mx + m + 2 = 0
異なる2つの虚数解を持つためには、判別式が負である必要があります。再び判別式Δを求めると、a = 1, b = -2m, c = m + 2 となります。判別式は次のようになります。
Δ = (-2m)² – 4(1)(m + 2) = 4m² – 4(m + 2)
これを展開して整理すると。
Δ = 4m² – 4m – 8 = 4(m² – m – 2)
Δが負であるためには。
m² – m – 2 < 0
この不等式を解くと、mの範囲は次のようになります。
(m – 2)(m + 1) < 0
この不等式から得られるmの範囲は。
-1 < m < 2
まとめ
問題(1)では、実数解を持つためのmの範囲はm ≤ 0 または m ≥ 4/25です。問題(2)では、異なる2つの虚数解を持つためのmの範囲は-1 < m < 2となります。
このように、二次方程式を解く際には、判別式を使って解の種類を確認し、定数mの範囲を求めることができます。実際の問題では、この方法を使って適切な範囲を求めることが重要です。


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