水中での質量測定: 電子天秤とばねばかりの使い方

物理学

中学理科の問題で、ビーカーに入った水とおもりを用いた質量の測定についての疑問があります。この問題では、電子天秤とばねばかりを使っておもりが水中に沈んだときの質量を求める方法について解説します。まず、問題の設定を確認し、解法の手順をわかりやすく説明します。

問題の整理と条件

以下の条件をもとに考えます。

  • ビーカーと水の質量は合わせて500g。
  • おもりを空気中で吊るした時のばねばかりの値は1.8N。
  • おもりを完全に水中に沈めた時のばねばかりの値は1.2N。
  • 1Nは100gとする。

この条件をもとに、電子天秤の表示を求めることが目標です。

力学的な視点で考える

まず、おもりが水中に完全に沈むと、ばねばかりの読みはおもりの重さから浮力が引かれた値になります。おもりが空気中にあるときの重さは1.8Nですが、水中に入れることで浮力が働き、その分だけ読みが減少します。

浮力はおもりが押しのけた水の重さに等しいため、水の密度とおもりの体積から浮力を計算することができます。浮力が働くことでばねばかりの読みが変化し、この差が計算に反映されます。

おもりの質量を求める

おもりの質量を求めるためには、まずばねばかりで測定した空気中のおもりの重さ(1.8N)から水中での重さ(1.2N)を引きます。この差が浮力で、計算式は以下の通りです。

浮力 = 空気中のおもりの重さ – 水中のおもりの重さ
浮力 = 1.8N – 1.2N = 0.6N

次に、浮力を利用しておもりの質量を求めます。浮力は水の密度とおもりの体積から求めることができますが、簡単に計算するためには浮力が水の質量と等しいという点を利用します。水の密度は1g/cm³なので、浮力0.6Nは0.6N ÷ 9.8m/s² = 約0.061kgとなります。

電子天秤の表示を求める

次に、電子天秤の表示について考えます。電子天秤は、ビーカーと水の質量(500g)におもりの質量を加えた値を示します。したがって、最終的に表示される質量は以下のように計算できます。

電子天秤の表示 = ビーカーと水の質量 + おもりの質量
電子天秤の表示 = 500g + 61g = 561g

このように、電子天秤の表示は561gになります。

まとめ

この問題を解くためには、浮力と重さの関係を理解し、ばねばかりの測定値から浮力を引いた値をもとにおもりの質量を求め、それを電子天秤の表示に加える方法を使います。理屈をしっかり理解すれば、似たような問題にも応用できます。物理の基本的な原理を学びながら、この問題を解いてみてください。

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