化学基礎の問題において、「分子からなる物質を選べ」という問いに対し、どのように解答するのか、またその物質に含まれる非共有電子対の数をどのように求めるのかについて解説します。この解説では、問題文にある物質が分子から成るかどうかを見分ける方法と、非共有電子対の数を計算する手順を学びます。
分子からなる物質を選ぶ方法
分子からなる物質は、分子という単位で存在している物質です。分子とは、原子が結びついてできた最小の単位で、物質の化学的性質を持っています。まず、問題文の物質を見て、それぞれが分子で構成されているかを確認します。
分子からなる物質は、化学式が分子式で表され、個々の原子が結びついています。例えば、H₂O(水)やCH₄(メタン)、CO₂(二酸化炭素)などは分子から成る物質です。一方、NaCl(塩化ナトリウム)やSiO₂(シリカ)は、分子ではなく、イオン結晶やネットワーク構造を持っているため、分子から成る物質には該当しません。
非共有電子対の数を求める方法
次に、分子を構成する原子における非共有電子対の数を求める方法を説明します。非共有電子対は、分子中で共有されていない電子対を指します。
各元素の最外殻電子数と結合の形式(共有結合)に基づいて、非共有電子対の数を計算します。例えば、水分子H₂Oでは、酸素原子が2つの非共有電子対を持っています。メタンCH₄の場合、炭素原子は4つの共有結合を形成するため、非共有電子対はありません。
物質ごとの非共有電子対の計算例
問題文にある物質について、非共有電子対の数を求めます。
- ア: H₂O(2組)
- イ: CH₄(0組)
- ウ: CO₂(4組)
- カ: NH₃(1組)
- ク: H₂O₂(4組)
- コ: N₂(2組)
- サ: HCl(3組)
まとめ
分子からなる物質を見分けるためには、その物質が原子同士の結合でできた最小単位である分子を形成しているかを確認します。非共有電子対の数を求めるためには、原子の最外殻電子の配置と結合の様子を考慮し、共有されていない電子対の数を計算します。これらの方法を理解することで、化学基礎の問題を効率よく解くことができます。


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