単調増加関数は、引数が増加するにつれて関数の値も増加する性質を持っています。では、こうした関数が交点を持つ場合、その交点は最大で2個になるのでしょうか?この問いに対して数学的に検討し、解説を進めます。
単調増加関数とは?
単調増加関数とは、定義域の各点において、その関数の値が増加または一定である関数です。具体的には、もしf(x)とg(x)が単調増加関数であれば、x1 < x2 ならば f(x1) ≤ f(x2) が成立します。
この性質は、グラフ上で見ると、常に左から右に向かって上昇していくか、水平になるかのいずれかです。この性質を踏まえて、2つの単調増加関数の交点がどのような場合に現れるかを考えます。
交点の最大数を求める
さて、2つの単調増加関数が交わる場合、その交点の数は最大で2個になるのでしょうか?まず、単調増加関数が交わるということは、2つの関数が同じ値を取る点が存在するということです。
単調増加関数が1回交わる場合、その後再び交わることはないのが特徴です。なぜなら、一度交わった後は、いずれかの関数がそれを上回るか下回ることになるからです。したがって、2つの単調増加関数が交点を持つ場合、交点は最大で1つであり、2つの交点は存在しません。
反例の紹介
「交点が最大で2個」とするには、単調増加関数以外の関数が関与する場合を考える必要があります。たとえば、1つは単調増加関数、もう1つは単調減少関数であれば、交点は2つ以上になることがあります。
具体的な反例としては、次のような関数が挙げられます。f(x) = x + 1(単調増加関数)、g(x) = -x + 2(単調減少関数)です。この場合、2つの関数は交点を2つ持つことができます。
結論
単調増加関数の交点は、最大でも1つとなるのが基本です。2つ以上の交点を持つ場合、それは関数が単調増加でない場合や、異なる種類の関数を考慮した場合に発生する現象です。
したがって、「単調増加である2つの関数の交点は最大で2個になる」という主張は誤りであり、交点は最大で1個にとどまることが分かりました。


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