ベトナムオオヤスデ飼育の基本と失敗しない床材づくり:初心者が知るべきポイント

昆虫

ベトナムオオヤスデは温和で飼育しやすく、見た目の迫力とは裏腹に初心者にも人気のある大型ヤスデです。しかし、情報が少なく「腐葉土を入れればOK」といったざっくりした解説だけでは不安に感じる方も多いでしょう。この記事では、ベトナムオオヤスデの飼育に欠かせない床材選びや環境づくりのコツを、初心者にも分かりやすく解説します。

ベトナムオオヤスデとは?特徴と飼育のしやすさ

ベトナムオオヤスデは大型のヤスデで、長さ20cm以上になることもある迫力満点の種類です。性格は非常におとなしく、攻撃性もほとんどありません。そのため、飼育環境を正しく整えれば長期飼育が可能です。

特に重要なのは床材(腐葉土)で、ヤスデは床材の中を歩き回り、その床材を食べて生きています。つまり、床材の質は飼育の基本そのものなのです。

腐葉土を選ぶときに重要なポイント

ホームセンターで「昆虫飼育OK」「無添加」という記載のある腐葉土は、ベトナムオオヤスデの飼育に使えることが多いです。ただし、以下の点を必ず確認する必要があります。

・肥料入りではないか(最重要)
・防虫剤(殺虫成分)が含まれていないか
・未熟な腐葉土ではないか(強い臭いやアンモニア臭に注意)

市販の腐葉土はロットによって品質が異なるため、使用前に手で触って木の繊維が細かく柔らかいものを選びましょう。

理想的な床材の構成と厚み

多くの飼育者が実践している床材の構成は以下の通りです。

・完熟腐葉土:70%
・朽木(柔らかいクヌギ・コナラなど):20%
・落ち葉:10%

これらを混ぜることで、ヤスデが食べやすく、栄養バランスの良い床材が完成します。また、床材の厚みは最低でも10cm以上、可能であれば15~20cmあると理想的です。

湿度管理とケースの環境づくり

ベトナムオオヤスデは湿度が高い環境を好みますが、過度な湿気はカビやダニの原因になるため注意が必要です。

・床材は「しっとり押すと固まる」程度
・ケースの側面に水滴が付きすぎる場合は換気を増やす
・霧吹きは床材の表面だけでなく全体に軽く

温度は20~26℃が適温で、冬の寒さには弱いため室内での温度管理が重要になります。

餌について:腐葉土だけで本当に大丈夫?

ベトナムオオヤスデは主に腐葉土と朽木を食べますが、補助的な餌として野菜やフルーツを与えると活性が上がります。

おすすめの補助餌は以下の通りです。

・サツマイモ
・キノコ類(しいたけなど)
・バナナの薄切り
・ニンジン

ただし、生餌の与えすぎはコバエ発生の原因になるため、少量を与えて翌日には取り除くようにしましょう。

飼育でよくある失敗とその対策

初心者がやりがちな失敗には次のようなものがあります。

・床材が乾燥してヤスデが弱る
・腐葉土が未熟でアンモニア中毒になる
・換気不足でカビだらけになる

これらはすべて床材の質・湿度・換気のバランスで解決できます。定期的に床材の状態をチェックし、異変があれば早めに交換しましょう。

まとめ:腐葉土選びと湿度管理がベトナムオオヤスデ飼育の鍵

ベトナムオオヤスデの飼育は、一見シンプルですが、床材の質や湿度管理など、重要なポイントを押さえることで長期飼育が可能になります。無添加の腐葉土は基本として問題ありませんが、朽木や落ち葉を混ぜることでより自然に近い環境を作れます。

温度・湿度・床材の3つを意識して飼育することで、健康で美しいベトナムオオヤスデの生活を支えることができるでしょう。

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