R^nが有界閉集合ならば点列コンパクト集合である証明方法

大学数学

R^nが有界閉集合であるならば、それが点列コンパクト集合であることを証明する方法は、集合の性質を利用していくつかの重要な結果を組み合わせることで導き出すことができます。この記事では、この証明方法を詳しく解説します。

点列コンパクト性とは

点列コンパクト性とは、任意の点列に対して、その部分点列が収束するような収束点が存在するという性質を持つ集合のことを指します。具体的には、集合が点列コンパクトであれば、その集合内の任意の点列に収束する部分点列が必ず存在するということです。

R^nにおける点列コンパクト性は、ボルツァーノ・ヴェアシュタインの定理と関連しており、有界閉集合における収束性がポイントとなります。

有界閉集合の特徴

有界閉集合の定義は非常に重要です。R^nにおける有界閉集合は、その集合内の全ての点がある一定の範囲内に収束することを意味します。この有界性と閉じた性質(閉集合)は、点列コンパクト性の証明において非常に有用な役割を果たします。

有界性によって、集合内の点列が無限に遠ざかることがないことが保証され、閉性によってその集合に収束点が必ず含まれることが確保されます。

証明方法の流れ

まず、R^nが有界閉集合であると仮定します。次に、その集合内の任意の点列について、点列の部分点列が収束することを示します。

1. 点列の選択: 任意の点列が有界閉集合内に含まれるとき、この点列は有界であるため、ある範囲内で収束点を持つことが示されます。

2. 部分点列の収束: 有界閉集合において、点列が収束する部分点列が必ず存在することが確認できます。

これらのステップを組み合わせることで、R^nの有界閉集合が点列コンパクトであることが証明されます。

証明における重要な定理と結果

この証明で重要なのは、ボルツァーノ・ヴェアシュタインの定理です。この定理は、R^n内の有界集合において、任意の点列に部分点列が収束する収束点が必ず存在することを保証します。

また、閉集合であるという性質は、収束する点列の収束先がその集合内に存在することを意味します。これにより、点列コンパクト性が満たされることになります。

まとめ

R^nが有界閉集合であれば、ボルツァーノ・ヴェアシュタインの定理と閉集合の性質を利用して、その集合が点列コンパクトであることが示されます。この証明は、集合の収束性を考慮することで、無限に多くの点が収束する点を必ず見つけることができるという重要な結果を導き出します。

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