時速が異なる行き帰りの移動の場合、往復の平均時速を求めるには単純にその平均を取るわけではありません。例えば、行きが時速60キロで帰りが時速40キロの場合、平均時速は単純な50キロではなく、48キロとなります。この記事では、往復の平均時速の計算方法とその理由について、具体的な計算を交えて解説します。
平均時速を単純に計算できない理由
まず、平均時速を単純に「行きの速度」と「帰りの速度」の平均で計算してしまうのは間違いです。なぜなら、移動距離が同じでも、異なる速度で移動する場合、時間のかかり方が異なるからです。
平均時速を計算するためには、総距離と総時間を使って求める必要があります。例えば、行きの速度が60キロ、帰りの速度が40キロだと、実際には時間が異なります。この時間の違いを無視すると、誤った平均時速を導き出してしまいます。
往復の平均時速の計算方法
往復の平均時速を計算するためには、以下の手順を踏みます。
- まず、往復の総距離を求めます。行きと帰りの距離が同じであれば、例えば片道10kmなら往復で20kmとなります。
- 次に、各区間の所要時間を計算します。所要時間は、距離 ÷ 速度で求められます。例えば、行きの所要時間は10km ÷ 60km/h = 1/6時間、帰りの所要時間は10km ÷ 40km/h = 1/4時間となります。
- 最後に、総時間を求めて、総距離 ÷ 総時間で平均時速を求めます。
ここでの総時間は、1/6時間 + 1/4時間となり、最小公倍数を使って計算すると、総時間は5/12時間です。総距離が20kmなので、平均時速は20km ÷ (5/12時間) = 20km × 12/5 = 48km/hとなります。
平均時速を求める際の重要なポイント
異なる速度で移動する際の平均時速は、各区間でかかる時間の違いを考慮する必要があります。速度が速い時にかかる時間は少なく、速度が遅い時にかかる時間が長くなります。そのため、単純に速度の平均を取ることはできません。
このように、往復の平均時速を求める際は、「距離 ÷ 時間」の計算方法に基づき、実際にかかった時間を計算することが大切です。
まとめ
往復の平均時速は、単純に行きと帰りの速度の平均を取るのではなく、各区間の所要時間を考慮して計算する必要があります。行きが速く、帰りが遅い場合、平均時速は50km/hではなく48km/hとなります。この計算方法を理解することで、異なる速度での移動における正確な平均時速を求めることができるようになります。


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