この問題では、ビルの屋上から自由落下させた小球Aと、同じタイミングで投げられた小球Bの運動をVTグラフ(速度-時間グラフ)を用いて求めます。問題文では、BがAに追いつく条件が与えられており、Bの初速度を求めることが目的です。
問題の理解と状況設定
まず、問題文を整理しましょう。小球Aは自由落下しており、最初の1.0秒間は何も加えず、重力だけで落ちます。一方、小球Bは1.0秒後に屋上から鉛直下向きに投げられ、1秒後にAに追いつくという状況です。
VTグラフを用いることで、AとBの運動の速度と時間の関係を視覚的に理解しやすくなります。それぞれの運動をグラフにプロットし、Bの初速度を求める方法を説明します。
自由落下の運動:小球A
小球Aは最初に静止しており、自由落下するため、重力加速度g(約9.8m/s²)が働きます。自由落下の場合、速度は時間の経過とともに増加し、VTグラフでは直線的な傾きを持つ線を描きます。
具体的には、Aの速度は以下のように求められます:
v = g × t
ここで、tは経過時間、vはその時点での速度です。1秒後のAの速度は、v = 9.8m/sとなります。
投げ下ろしの運動:小球B
小球Bは1秒後に投げ下ろされ、速度の増加はAと同じように重力加速度gによって支配されます。ただし、Bの初速度は0ではなく、一定の初速度v₀があるため、速度の増加がAと異なります。
Bの速度は、次の式で表されます:
v = v₀ + g × t
ここで、v₀はBの初速度です。このBの速度がAの速度を上回ったとき、BがAに追いつくことになります。
BがAに追いつくための条件
問題では、「BがAに追いついたとき」という条件があります。これを求めるために、AとBが同じ位置に達する時刻を考えます。Aの1秒後の位置は、s = (1/2) × g × t²で求められ、Bの1秒後の位置は、s = v₀ × t + (1/2) × g × t²です。
AとBの位置が同じになる瞬間、BはAに追いつきます。Bが追いつく条件を満たすために、Bの初速度v₀を求めることができます。
VTグラフの活用
VTグラフでは、AとBの速度と時間の関係を描き、それぞれのグラフが交わる点を見つけます。この交点が、BがAに追いつく時刻を示しており、そこでBの初速度が求められます。
Bの初速度v₀は、グラフの交点から読み取ることができ、具体的に計算することで、最終的に求めることができます。
まとめ:問題の解法とBの初速度
この問題では、AとBの運動をVTグラフを用いて比較し、Bの初速度を求めました。Aの自由落下とBの投げ下ろし運動が交わる時点でBがAに追いつくことが分かり、その時のBの初速度を計算することができます。


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