高校数学B:母集団からの標本抽出の問題(復元抽出・非復元抽出)

数学

高校数学Bの問題では、母集団から標本を抽出する場合の確率と組み合わせを理解することが重要です。特に、「復元抽出」と「非復元抽出」の違いを理解し、それぞれの場合での計算方法を身につけることが求められます。この記事では、与えられた母集団(1, 1, 2, 3, 3)から大きさ2の標本を抽出する問題において、復元抽出、非復元抽出、順序を区別する場合と区別しない場合の解き方を解説します。

問題の概要と解法の前提

問題では、数字「1, 1, 2, 3, 3」の5枚のカードが与えられています。この母集団から大きさ2の標本を無作為に抽出することが求められています。抽出方法には、復元抽出と非復元抽出があり、順序を区別するかしないかも考慮する必要があります。順序を区別する場合は、異なる順番が異なる組み合わせと見なされます。

以下で、各場合の解き方を順を追って説明します。

①復元抽出・順序を区別する場合

復元抽出の場合、1枚引いた後にそのカードを元に戻して再び引くことができます。順序を区別する場合、カードを引く順番が異なれば、異なる組み合わせとして数えます。

母集団は「1, 1, 2, 3, 3」となっており、復元抽出で順序を区別する場合、カードを引く回数ごとに選択肢が繰り返されます。例えば、1回目に「1」を引き、2回目に「3」を引いた場合、順番が逆の場合(1回目に「3」を引いて2回目に「1」を引いた場合)とは異なる組み合わせと見なします。

この場合、組み合わせは次のように計算できます:
まず、各カードの選択肢は5枚なので、2回の抽出での組み合わせ数は5 × 5 = 25通りとなります。

②非復元抽出・順序を区別する場合

非復元抽出の場合、一度引いたカードは元に戻されないため、2回目の抽出の選択肢は1枚減ります。また、順序を区別する場合、カードを引く順番が異なれば、異なる組み合わせとして数えます。

母集団からカードを2回引く際、1回目には5枚のカードから1枚、2回目には残りの4枚から1枚を選ぶことができます。これにより、組み合わせは5 × 4 = 20通りとなります。

③非復元抽出・順序を区別しない場合

非復元抽出で順序を区別しない場合、引いたカードの順番が逆であっても同じ組み合わせとして数えます。この場合、カードを2回引くときに、1回目に引いたカードと2回目に引いたカードが異なれば、それらの組み合わせは1つの組み合わせとして数えます。

この場合、カードを2回引く際の組み合わせ数は、順序を区別する場合と異なり、同じカードのペア(例えば「1, 1」)が1組としてカウントされます。組み合わせ数を求めるためには、組み合わせ式を用います。この場合、母集団の中で重複した数字(1と3)を考慮しながら計算することになります。

具体的には、5枚のカードの中から2枚を順序を区別せずに選ぶ場合の組み合わせ数は、「5C2」として計算できます。つまり、組み合わせ数は10通りとなります。

まとめ

高校数学Bの標本抽出問題では、復元抽出と非復元抽出の違いや、順序を区別するかしないかを理解することが重要です。復元抽出では選択肢が繰り返され、非復元抽出ではカードの選択肢が減少します。また、順序を区別するかどうかによって、同じカードのペアが異なる組み合わせとしてカウントされるかどうかが決まります。これらを理解して、適切に計算することが求められます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました