化学基礎でよく使用されるmol計算について、特にアボガドロ定数を使用した酸素分子や水素原子の個数の求め方に関する質問です。ここでは、なぜ酸素分子を求める場合に2倍しないのか、またメタンの水素原子を求める際にどのように計算するのかを解説します。
mol計算とアボガドロ定数
mol計算では、物質のモル数を基に分子や原子の個数を求めます。この時使用するのがアボガドロ定数で、1 molあたりの分子や原子の数は約6.022 × 10²³個です。この数を使って、例えば酸素や水素の分子数や原子数を計算します。
酸素3.0molの場合
酸素分子の場合、式は「3.0mol × アボガドロ定数」となります。酸素分子はO₂という形で存在し、1分子に酸素原子が2つ含まれていますが、計算式にはこの2を掛けない理由は、最初に「分子の個数」を求めているためです。つまり、アボガドロ定数を掛けるだけで酸素分子の個数が求まるため、倍にする必要はありません。
このように、酸素分子そのものの個数を求めているため、2つの酸素原子を考慮する必要はありません。
メタン4.0molの場合
次に、メタン(CH₄)の場合、式は「4.0mol × アボガドロ定数 × 4」となります。メタン分子1個には水素原子が4個含まれています。このため、4個の水素原子が1molのメタン分子に含まれることを考慮して、水素原子の個数を求めるためにアボガドロ定数に4を掛ける必要があります。
つまり、水素原子を求めるためにはメタン分子数に水素の数(4)を掛けて計算します。
なぜ酸素は2倍しないのか
酸素分子の個数を求める際に2倍しない理由は、あくまで「分子の個数」を求めているからです。酸素分子(O₂)の場合、1分子の中に2つの酸素原子が含まれていますが、計算の際に求めているのは「酸素分子」の個数であり、原子の個数ではありません。分子の個数を求める段階で原子数を2倍する必要はないのです。
まとめ
mol計算においては、アボガドロ定数を使って分子や原子の個数を求めますが、酸素分子の場合はそのまま分子数を計算し、水素原子の場合は分子の中の水素原子の数を掛け算して計算します。これにより、計算式における倍数の使い方が異なることが理解できます。どの物質を計算しているのかによって、計算方法が変わるので、その点を意識することが大切です。


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