高校地学基礎の問題で、火成岩に関する混乱があるかもしれません。特に、火山岩の斑状組織に含まれるカンラン石と、深成岩であるかんらん岩との関係について疑問に思うことがあるかもしれません。この記事では、かんらん岩とカンラン石の違い、そして火山岩と深成岩の関係を明確に解説します。
火成岩とは
火成岩とは、マグマが冷えて固まった岩で、主に2つのカテゴリーに分けられます。これが火山岩と深成岩です。火山岩は地表で急速に冷えて固まるため、粒子が小さく、組織が細かい特徴があります。一方、深成岩は地下深くでゆっくりと冷えて固まるため、粒子が大きく、粗い組織を持っています。
かんらん岩とカンラン石の違い
「かんらん岩」は、主にカンラン石を多く含む深成岩の一種です。カンラン石(オリビン)は、かんらん岩の主要な鉱物成分ですが、かんらん岩そのものは岩の名前であり、カンラン石はその構成鉱物です。
一方、カンラン石は火山岩でも見られることがあり、火山岩の斑状組織として確認されることがありますが、かんらん岩とは異なり、カンラン石だけが単独で存在しているわけではありません。
火山岩と深成岩の違い
火山岩と深成岩は、冷却の速度の違いにより性質が異なります。火山岩は溶岩が地表に噴出して急速に冷えるため、細かい結晶を持ちます。これに対して、深成岩は地下でゆっくり冷えるため、結晶が大きく、粗い組織が特徴的です。
火山岩の斑状組織にカンラン石が含まれているのは、火山活動においてマグマが急速に冷却される際に、カンラン石が比較的早い段階で結晶化するためです。これに対して、かんらん岩は地下深くで冷却され、ゆっくりと結晶化したため、かんらん岩の中ではカンラン石が主成分としてしっかりと発達します。
火山岩と深成岩がごっちゃになる理由
火山岩と深成岩の違いを理解するためには、冷却過程における結晶化の違いを理解することが重要です。火山岩は短時間で冷却されるため、細かい結晶が特徴です。一方、深成岩は長時間かけて冷却されるため、結晶が大きくなるのです。この違いが、火山岩と深成岩の混同を避けるための重要なポイントです。
まとめ
かんらん岩とカンラン石は同じではなく、かんらん岩はカンラン石を多く含む深成岩であり、カンラン石は火山岩の斑状組織でも見られる鉱物です。火山岩と深成岩は冷却の速さによって組織が異なり、火山岩は細かい組織、深成岩は粗い組織を持っています。この違いを理解することで、火成岩に関する知識が深まり、理解が進むでしょう。


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