ベランダに突然現れるカメムシはどこから?飛ぶ距離・侵入経路・対策を徹底解説

昆虫

緑あふれる場所のないマンション街で、洗濯物やベランダ用サンダルに カメムシ がひっついている――そんな経験はありませんか?「どこから来るの?」「高層階でも来るの?」と気になる方のために、カメムシの飛行距離・移動手段・侵入経路を整理し、実践的な対策もご紹介します。

カメムシは飛べるのか?飛距離・能力の実態

実は、カメムシは「飛ばない虫」というわけではありません。成虫は翅(はね)を使って移動でき、研究によれば種によっては1日で数キロ移動する可能性があるとされています。([参照]https://simplelifehacks.work/insect/stink-bug/flight-ability/)

例えば、フライトミル(昆虫の飛翔実験装置)を用いた測定では、あるカメムシ類で雄3.1 km/雌4.6 kmという数値が報告されています。([参照]https://www.jppa.or.jp/archive/pdf/62_07_39.pdf)

マンション・市街地でベランダにやってくる理由

緑地が少ない都市部でもカメムシがやってくる理由には、いくつかの習性が関係しています。まず、夜間の照明に引き寄せられる「走光性」があります。明かりの近くに集まりやすいのです。([参照]https://www.memento-road.com/column/7471/)

また、秋から冬にかけて越冬場所を探して暖かい建物に入り込むケースが多く、ベランダや窓枠の隙間から侵入してしまうことがあります。隙間2 mm程度でも入り込むことが可能とされており、洗濯物に付着して室内に入るケースも報告されています。([参照]https://www.kenso.co.jp/magazine/article/20210831a.html)

では「長距離飛んできた」の可能性はどれくらい?

数キロの移動距離が報告されているとはいえ、「遠くの緑地から夜間風に乗って高層階まで飛んできた」と考えるのはやや慎重です。種や風・環境条件によっては、風に乗ったり高所に舞い上がったりすることで予想以上に移動することもありますが、基本的には「近隣の樹木・植栽・建物隙間」などから侵入するケースが多いと見られています。

つまり、洗濯物やベランダにカメムシが付いてしまうのは、近くに何か“誘因”となる環境がある可能性が高いのです。

ベランダ・洗濯物に付かれないための予防策

対策としては以下のような方法がおすすめです。

  • 照明を夜間控えめに:明るいライト・外灯が誘引源になるため、ベランダ照明を減らすかタイマーで消灯する。
  • ベランダ周りを清潔に保つ:雑草・落ち葉・果実などがあるとカメムシの隠れ家・餌場になるのでこまめに掃除を。
  • 窓やベランダサッシの隙間対策:2 mmほどの隙間からも侵入されるため、隙間テープや網戸補修などが有効です。

洗濯物を取り込む際は、先に“ゆらす”だけでもカメムシが飛び立つきっかけになります。刺激を強く与えると臭いを出すことがあるため注意が必要です。([参照]https://www.kenso.co.jp/magazine/article/20210831a.html)

まとめ

結論として、緑が少ないマンション街でもカメムシが洗濯物・ベランダに現れるのは十分ありうる現象です。飛行能力は種や風など条件によりますが、数キロ移動する可能性も報告されています。

ただし、高層階まで“わざわざ長距離を飛んでいる”かどうかよりも、近隣の誘因となる環境(植栽・照明・隙間など)がまず影響していると考えた方が実践的です。気になる場合は、照明・清掃・隙間対策を早めに始めてみましょう。

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