外積(ベクトル積)は、二つのベクトルに対して定義され、得られる結果は新たなベクトルです。この外積の性質に関して、「-a×b + b×a = 2(b×a)」という等式について考えてみましょう。なぜこのような式が成り立つのかを解説します。
外積の基本的な性質
外積の結果として得られるベクトルは、入力された二つのベクトルに対して直交するベクトルであり、またその大きさはベクトルの成す角度に依存します。外積には以下のような基本的な性質があります。
- 外積は反交換的:a×b = -b×a
- 外積は分配法則に従う:a×(b + c) = a×b + a×c
- スカラー倍と外積の分配:k(a×b) = (ka)×b = a×(kb)
-a×b + b×a の計算
与えられた式「-a×b + b×a」を考えます。外積の反交換性により、a×b = -b×aが成り立つため、b×aは-a×bになります。つまり、式は以下のように変形できます。
-a×b + b×a = -a×b – a×b = -2(a×b)
これにより、式が「-a×b + b×a = -2(a×b)」であることがわかります。
なぜ2(b×a)になるのか
反交換的性質を利用すると、a×b = -b×aという関係が成り立ちます。したがって、式「-a×b + b×a」を計算した結果は、最終的に「-2(b×a)」と表せます。この式は、実質的に外積の符号反転と倍数が関係していることを示しています。
この性質は、外積の計算において非常に重要であり、ベクトルの直交性や角度計算に役立ちます。
外積の応用
外積は、物理学や工学においてさまざまな用途があります。特に、トルクの計算や運動の方向、力学的な問題の解決などで頻繁に使用されます。外積の性質を理解することで、これらの問題を効率的に解決することができます。
まとめ
外積の性質はベクトル計算において非常に重要であり、-a×b + b×a = 2(b×a)という等式もその一部です。この式が成り立つ理由は、外積の反交換性によるものです。外積を使いこなすことで、さまざまな物理的・工学的な問題を解決する際に強力なツールとなります。


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