高校一年生の数学1で習う二次不等式の解き方について、特に「平方完成」を使った解法を紹介します。平方完成は、二次不等式を解くときに役立つ便利な方法ですが、どんなときに使うべきかがわからないと、なかなか理解が進まないかもしれません。今回はそのポイントをわかりやすく説明します。
1. 二次不等式を平方完成で解く理由
まず最初に、二次不等式を解く理由について確認しましょう。二次不等式とは、式に「x²」のような二次の項が含まれている不等式のことです。例えば、次のような不等式があります。
- x² – 4x + 3 > 0
このような不等式を解くときに、平方完成を使うと解きやすくなります。なぜなら、平方完成を使うことで、二次項の形が「(x – a)²」という形に変形でき、解きやすくなるからです。
2. 平方完成のやり方
次に、平方完成の方法について解説します。まず、二次不等式を次のように考えます。
- x² – 4x + 3 > 0
まずは、x²の前の係数が1であることを確認してください。この不等式では、x²の前の係数は1です。
次に、x²の項とxの項を使って平方完成を行います。具体的には、x² – 4xを次のように変形します。
(x – 2)² – 4
ここで、-4は元々の-4xの項から計算された定数です。これを元の不等式に戻すと、次のようになります。
- (x – 2)² – 4 + 3 > 0
さらに簡単にすると、次のようになります。
- (x – 2)² – 1 > 0
3. 解を求めるための手順
次に、この不等式を解くためには、(x – 2)² > 1となるように解けば良いです。
これを解くためには、まず両辺に平方根を取ります。
- x – 2 > 1 または x – 2 < -1
この2つの不等式をそれぞれ解きます。
- x > 3 または x < 1
したがって、この不等式の解は「x > 3 または x < 1」となります。
4. まとめと平方完成を使うべきタイミング
平方完成を使うことで、二次不等式を簡単に解くことができます。特に「x² + bx + c」という形の不等式に対して平方完成を使うと、解く過程が簡単になります。
平方完成は、二次不等式を解くときに必須ではありませんが、式が「x² + bx + c」という形になっているときにとても有効な方法です。特に、右辺が0のときや解が区間に関係している場合などは、平方完成を使うと解きやすくなります。
この方法を覚えておくことで、数学の問題がスムーズに解けるようになりますので、ぜひ実践してみてください。


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