フェーリング反応における酸化還元反応式の立て方と、CuO(酸化銅)からCu2O(酸化銅(I))に変化する際の酸化数の変化について詳しく解説します。この反応において、なぜ電子が2eであるのかについても理解を深めましょう。
1. フェーリング反応とは
フェーリング反応は、還元剤としてのアルデヒド類が、フェーリング液中の銅(II)イオン(Cu²⁺)を還元し、銅(I)化合物であるCu₂Oを生成する反応です。この反応は、アルデヒド類の検出に用いられます。
2. 酸化数と電子移動の関係
酸化数とは、化学元素が他の元素との結びつきによって持つ電荷の概念です。酸化数が増加すると電子を失い、減少すると電子を得ることになります。フェーリング反応において、CuOからCu₂Oへの変化では、銅の酸化数が+2から+1に減少します。
3. CuOからCu₂Oへの酸化数の変化
CuO(酸化銅)の銅原子は酸化数+2であり、Cu₂Oでは銅の酸化数は+1です。つまり、CuO中の銅が1個の電子を得てCu₂Oに変わることになります。しかし、反応式において2個のCuOが関与するため、全体としては2e(2個の電子)が関与する反応式が立てられます。
4. 酸化還元反応式の立て方
酸化還元反応式を立てる際、まずは各物質の酸化数を確認し、電子の移動を追います。フェーリング反応では、CuOからCu₂Oへの変化において、2個のCuOが1個のCu₂Oに変わるため、電子の移動は2eとなります。反応式は次のように表されます。
CuO + e⁻ → Cu₂O
5. まとめ
フェーリング反応における酸化還元反応式は、銅の酸化数の変化を追って、2eという電子の移動を確認することで理解できます。酸化数の変化をよく理解し、反応式を正しく立てることで、フェーリング反応のメカニズムをより深く理解することができます。


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