中学や高校で出てくる確率の問題は、少し難しく感じることがありますが、基本的な考え方さえわかれば解けるようになります。今回は、2つの箱AとBから球を取り出すという問題を通して、確率をどのように求めるかを解説します。
問題の確認
問題は以下のようになっています。
「箱Aには3個の赤い球と2個の白い球があり、箱Bには赤い球と白い球が5個ずつ入っている。
箱を1つ選び、その中から球を1つ取り出したところ赤だった時、選んだ箱がAであった確率を求めなさい。」
確率の問題を解くための基本的なアプローチ
この問題を解くためには、ベイズの定理を使うと便利です。ベイズの定理を使うことで、条件付き確率を求めることができます。問題のポイントは、「赤い球を引いた」という条件の下で、「箱Aを選んだ確率」を求めることです。
ベイズの定理の公式は以下のようになります。
P(A | 赤い球) = (P(赤い球 | A) * P(A)) / P(赤い球)
計算手順
まず、各項の確率を計算してみましょう。
箱Aを選んだ確率 P(A)
箱Aを選ぶ確率は、箱Aと箱Bを選ぶ確率が等しいと仮定すると、P(A) = 1/2です。
赤い球を箱Aから引く確率 P(赤い球 | A)
箱Aには赤い球が3個あり、箱Aから1個の球を引く確率はP(赤い球 | A) = 3/5です。
赤い球を引く確率 P(赤い球)
次に、全体で赤い球を引く確率を求めます。赤い球を引く確率は、箱Aまたは箱Bから赤い球を引く確率の総和になります。
箱Aから赤い球を引く確率はP(赤い球 | A) * P(A) = 3/5 * 1/2です。
箱Bから赤い球を引く確率はP(赤い球 | B) * P(B) = 5/10 * 1/2です。
したがって、P(赤い球) = (3/5 * 1/2) + (5/10 * 1/2) = 4/10です。
ベイズの定理を使って箱Aの確率を求める
ベイズの定理を使って、箱Aを選んだ確率を求めます。
P(A | 赤い球) = (P(赤い球 | A) * P(A)) / P(赤い球) = (3/5 * 1/2) / 4/10 = 3/4です。
まとめ
したがって、赤い球を引いた場合に、選んだ箱がAであった確率は3/4となります。この問題を解くためには、ベイズの定理を使って条件付き確率を計算する方法を理解することが重要です。確率の問題では、しっかりとしたアプローチを取ることで、複雑な問題でも解くことができます。


コメント