冬季に南岸低気圧が日本の関東地方に接近すると、平野部でも雪が降ることがあります。では、その雪をもたらす雲は一般にどういった種類なのか。今回は“積乱雲”と“乱層雲”という2つの雲のタイプに注目しながら、雪を降らせる雲の正体を探ります。
南岸低気圧と関東の雪の関係
南岸低気圧は、太平洋南岸を通過する低気圧で、関東地方などの太平洋側平野部に雪をもたらすことがよくあります。:contentReference[oaicite:1]{index=1}
このような雪を降らせる背景には、暖かく湿った海上の空気が低気圧に引き込まれながら、冷たい空気や地形などの条件で雪雲へと発達するという特徴があります。:contentReference[oaicite:2]{index=2}
雲の種類:「積乱雲」と「乱層雲」とは?
まず、積乱雲とは、激しい上昇気流を伴い縦方向へ発達した雲で、雷や突風・激しい雨などをもたらすことが多い雲です。
一方、乱層雲(らんそううん)は、比較的鉛直発達が小さく、広い範囲にわたって薄く広がる雲で、しとしと雨や雪を長時間もたらすことがあります。
南岸低気圧時に雪を降らせる雲はどちらか?
実は、関東の平野部で南岸低気圧が雪をもたらすとき、中心となる雲は一般に「乱層雲」であるとされます。例えば、「関東地方など太平洋側で降る雪は…雲の種類は主として乱層雲です。」という記述があります。:contentReference[oaicite:3]{index=3}
これは、南岸低気圧が持ち込む湿った空気がゆるやかに上昇・冷却されて雪雲となるため、高さを大きく持って発達する積乱雲ではなく、広く薄く広がる乱層雲の形で降水・降雪が起こるという考えに基づいています。
実例:なぜ積乱雲ではないのか?
例えば関東平野部で雪が降る場合、雷や強い突風を伴うことは稀です。これは積乱雲の典型的な特徴とは異なります。逆に、長時間にわたって静かに雪が降るパターンが多いのが、乱層雲がもたらす降雪パターンです。
また、南岸低気圧では暖かく湿った海上の空気がゆるやかに上昇するため、「急激に上昇して強い上昇気流を伴う積乱雲が発生」という状況にはなりにくいという気象学的な背景もあります。:contentReference[oaicite:4]{index=4}
雲の種類を活かした雪予報のポイント
雪を予想する際には、雲の形・高さ・広がりだけでなく、上空から地表までの気温や湿度、低気圧の進路など複数の要素が関わります。乱層雲=必ず雪というわけではなく、気温が高めなら雨になることもあります。:contentReference[oaicite:5]{index=5}
予報士は雲の種類だけでなく、「暖気の流入」「滞留寒気」「地形の影響」などを踏まえて雪になるかどうかを判断します。南岸低気圧による雪は、予報が特に難しい現象として知られています。:contentReference[oaicite:6]{index=6}
まとめ
結論として、関東地方で南岸低気圧によって雪を降らせる雲の主役は、積乱雲ではなく、むしろ広くゆるやかに広がる「乱層雲」です。ただし、雪になるか雨になるか、またどれくらい積もるかには雲だけでなく、多くの気象条件が関わっています。雪の予報を理解するためには、雲の種類とともに、気温・湿度・低気圧の進路などを総合的に見ることが重要です。


コメント