確率の基礎:袋から玉を取り出す順番と条件の考え方を解説

高校数学

確率の問題では、「順番を区別するかどうか」「取り出す玉を戻すか戻さないか」によって計算の仕方が大きく変わります。この記事では、赤玉3個・白玉2個・青玉1個が入った袋から2人が順に玉を取り出すときの確率について、わかりやすく整理します。

問題の設定を整理しよう

袋の中には全部で6個の玉が入っています。
赤玉=3個、白玉=2個、青玉=1個です。
Aさんが1個、Bさんが1個の順に取り出す場合を考えます(※取り出した玉は戻さないものとします)。

Bさんが白玉を引く確率を考える

Bさんが白玉を取るためには、Aさんがどの色を引いたかによって条件が変わります。ここでは、条件付き確率を使って考えます。

全体の組み合わせは、最初に6個の中からAさんが1個を取り出し、そのあと残り5個の中からBさんが1個を取ります。したがって、全体の取り出し方は6×5=30通りです。

場合分けで考える

Bさんが白玉を取るパターンは以下の2つです。

  • Aさんが白玉を引かない場合(残りの白玉2個が両方残る)
  • Aさんが白玉を1個引いた場合(残り1個が袋に残る)

①Aさんが白玉を引かない確率:白玉以外を引く確率=4/6。
そのときBさんが白玉を引く確率=2/5。
よってこの場合の確率=(4/6)×(2/5)=8/30。

②Aさんが白玉を引く確率=2/6。
そのときBさんが白玉を引く確率=1/5。
よってこの場合の確率=(2/6)×(1/5)=2/30。

これらを合計すると、
Bさんが白玉を取る確率=8/30+2/30=10/30=1/3となります。

「順番を区別する」意味と分母の扱い

質問にあった「分母は2!で割るのか?」という疑問ですが、この問題ではAさんとBさんは区別されています。つまり、「Aが取る→Bが取る」という順序が意味を持つため、順番を考慮した30通りをそのまま使います。
区別しない(例えば、単に2個取り出して結果だけ見る)場合は、順列ではなく組み合わせを使うために÷2!をします。

例で理解を深める

例えば、もしAとBが同一人物で「2個を同時に引く」と考えるなら、その場合は順番がないため、組み合わせの考え方になり、分母に2!を使います。しかし今回のように「順に引く」「AとBが別の人」という場合は、順序が意味を持つため割る必要はありません。

まとめ

今回の問題では、Bさんが白玉を取る確率は1/3です。また、AさんとBさんが区別されているため、分母に2!をかけたり割ったりする必要はありません。確率問題では「順番を区別するか」「同時に取るか」などの前提条件を明確にすることが最も重要です。

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