化学基礎の問題でよく出てくる物質量に関する計算方法について、特に「水 H₂O 2.0mol には、何個の水素原子が含まれるか?」という問題に関しての解説です。この問題では、どうして計算結果が「×10²⁴」になるのかについて疑問が生じることがあります。この記事では、その計算方法と背景について詳しく説明します。
1. モルとは何か?
まず、物質量の計算で使われる「モル」について理解することが重要です。モルは、物質の粒子(分子、原子、イオンなど)の数を表す単位で、1モルあたりの粒子数はアボガドロ数(約6.022×10²³)です。これにより、モルと粒子の数の関係が成り立っています。
水 H₂Oのモル数が2.0molの場合、この2.0molは水分子の数に変換するために、2.0mol × アボガドロ数(6.022×10²³)を掛けます。このようにして、モルを粒子数に換算できます。
2. 水素原子の数の計算方法
次に、水 H₂Oの分子内に含まれる水素原子の数を求める方法です。水分子1つには2つの水素原子が含まれています。よって、物質量が2.0molの水の場合、その2倍の数の水素原子が含まれていることになります。
計算式は次の通りです。
2.0mol × 6.022×10²³/mol(アボガドロ数) × 2(水素原子の数) = 2.4×10²⁴ 水素原子
この計算から、2.0molの水には2.4×10²⁴個の水素原子が含まれていることがわかります。
3. なぜ計算結果が「×10²⁴」になるのか
質問で疑問に思われた点は、なぜ「×10²³」ではなく「×10²⁴」になるのかということでしたが、これは水分子1個あたりに含まれる水素原子の数が2であるためです。1molあたりの水分子の数(6.022×10²³)に2を掛けることで、実際には水素原子が2倍の数だけ存在することがわかります。
そのため、最終的に出てくる計算結果は「×10²⁴」になるのです。
4. よくある混乱を避けるためのポイント
物質量に関する計算を行う際は、まず「モルとは何か」をしっかり理解し、モル数と粒子数の関係を明確にすることが大切です。また、分子内に含まれる原子の数を考慮することを忘れずに計算しましょう。
たとえば、水 H₂Oの場合、2つの水素原子を考慮し、モル数を基に計算することが重要です。このように、問題文に書かれた情報をしっかり分析し、必要なデータを取り出して計算に組み込むことが基本となります。
5. まとめ
このように、物質量やモル数に関する計算は、まず基本となる理論を理解し、必要な情報を正しく整理して行うことが重要です。水素原子の数を求める問題では、モル数とアボガドロ数を掛け算し、水分子内の水素原子の数を考慮することで、正しい答えにたどり着くことができます。


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