中学1年生の50m走のタイムに関するデータをもとに、特定の年の記録が過去の平均値から遅れているかを検定する方法を学びます。この検定では、過去の記録の平均と分散を基に、ランダムに選ばれた10人のタイムが平均7.9秒より遅いかどうかを有意水準5%で判断します。具体的な検定の手順と、必要な計算を段階的に解説します。
問題設定: 中学1年生の50m走の記録
問題は、過去の中学1年生の50m走のタイムの平均が7.9秒で、分散が0.72であるという情報から、ランダムに選ばれた10人の記録が例年より遅いかを有意水準5%で検証するというものです。この場合、母集団の分布が正規分布であることを仮定し、母分散も0.72であると考えます。
問題 1: 標本平均を用いた検定統計量の平均
標本平均の検定統計量は、母平均7.9秒に基づいて計算されます。標本平均を用いた検定統計量の平均は、母集団の平均と一致するため、平均は7.9となります。このため、検定統計量が従う正規分布の平均は7.9秒です。
答え: 7.9秒
問題 2: 標本平均を用いた検定統計量の分散
標本平均を用いた検定統計量の分散は、母分散を標本サイズで割った値に等しくなります。ここで、母分散が0.72であり、標本サイズが10人なので、分散は以下のように計算されます。
検定統計量の分散 = 母分散 / 標本サイズ = 0.72 / 10 = 0.072
答え: 0.0720
問題 3: 検定結果の解釈
ここでは、母集団の50m走のタイムが7.9秒であるという帰無仮説を検証するために、標本データをもとに検定統計量を計算し、その結果に基づいて仮説を棄却するかどうかを判断します。検定統計量が採択域にあるか棄却域にあるかを判断し、適切な結論を出します。
a. 検定統計量の値が採択域にあるので、帰無仮説を棄却できない。μは7.9より大きいとはいえない。
b. 検定統計量の値が棄却域にあるので、有意水準5%で有意である。帰無仮説を棄却し、μは7.9より大きいと言える。
c. 検定統計量の値が棄却域にも採択域にもないので、μは7.9よりも大きいとも小さいともいえない。
まとめ: 仮説検定の結果とその解釈
この問題の検定結果として、検定統計量の値が採択域にあるか棄却域にあるかを確認することが重要です。計算に基づいて得られた結果により、帰無仮説を棄却するかどうかを判断します。仮説検定を行うことで、実際のデータが平均7.9秒より遅いかどうかを有意水準5%で検証することができます。


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