配電盤からの電力供給で40m先にLED照明を設置する場合、電圧降下の影響とその対策が重要です。特に、長距離の配線や負荷の増加による電圧降下が懸念されます。このガイドでは、40m先へのLED照明設置に関する電圧降下の影響と対策を解説し、確実に照明が点灯するためのポイントを紹介します。
電圧降下の影響とは
電圧降下は、電流が配線を流れる際に発生する電力損失のことを指します。長距離の配線や負荷が増えることで、電流が流れる過程で電圧が低下し、照明器具が正常に点灯しない可能性があります。40mという距離は、電圧降下が無視できないレベルに達する可能性があるため、特に注意が必要です。
例えば、LED照明の消費電力が100Wの場合、電流が約0.91A(100W ÷ 110V)で流れます。40mの配線を使用する場合、電圧降下が影響を与えることがありますが、適切な電線サイズや負荷管理を行うことで、十分に点灯することができます。
40mの配線での電圧降下対策
40mの距離では、VVF2.0-3C(黒白緑)の2.0mm²の配線で十分な容量を持っています。しかし、電圧降下を最小限に抑えるために、可能であればより太い電線を選択することが推奨されます。また、電圧降下の影響を軽減するために、電圧の高い電源(例えば、100Vではなく110V)を使用することも一つの対策です。
さらに、長距離の配線では、分岐のポイントごとに適切なブレーカーを設置し、負荷を均等に分散させることも大切です。
200WのLED照明設置時の影響
次に、別回路で200WのLED照明を設置する場合ですが、50m以上の配線距離(40m + 15m + 10m)では、さらなる電圧降下が懸念されます。ここでも、電線の太さや配線の種類を適切に選ぶことが重要です。特に200Wの大きな負荷では、電圧降下の影響がより顕著になるため、太い電線の使用を強く推奨します。
負荷の大きさに合わせて、電源や配線を適切に選び、照明器具が確実に点灯するように設計することが求められます。
照明の確実な点灯を確保するためのポイント
LED照明が確実に点灯するためには、以下のポイントに注意しましょう。
- 配線の太さを適切に選ぶ
- 電圧降下を最小限に抑えるための配線長の最適化
- 負荷に応じた適切なブレーカーの設置
- 電源電圧の見直し(可能であれば110V以上の電源)
まとめ
LED照明の設置において、40m以上の長距離配線や複数の照明を接続する際は、電圧降下を考慮することが不可欠です。適切な配線選択とブレーカー設置、負荷の管理を行うことで、確実に照明が点灯し、長期間にわたって安全に使用できます。負荷が大きい場合は、より太い電線や適切な電源を選ぶことで、電圧降下を抑えることができます。


コメント