建築の現場では、時として規定に記載されている「望ましい」という表現に対して解釈の相違が生じ、現場の判断と検査機関の判断が食い違うことがあります。特に「望ましい」という表現が必須ではないと認識していても、検査機関から強要されると反論する方法に悩むこともあります。この記事では、建築基準法における「望ましい」と「必須」の違いを理解し、どのように反論すべきか、納得を得るためのアプローチを紹介します。
1. 『望ましい』と『必須』の違いを理解する
「望ましい」という表現は、法的に義務付けられているわけではなく、あくまで推奨されている項目です。一方で、「必須」とは、守らなければならない規定です。あなたが引用した「告示では戸について規定していない。しかし避難経路に面する場合は不燃仕上の戸とすることが望ましい」という部分からも、「望ましい」はあくまで推奨の意図が含まれていることが分かります。
検査機関が「建具も必要」とした理由がこの表現の誤解に基づくものであれば、その旨を説明し、説得することが必要です。検査機関が何を基準にその判断をしたのか、明確に確認し、反論の根拠を作りましょう。
2. 建具を変更した理由を明確に説明する
あなたが行った「建具を3方枠に変更した」という判断には明確な理由があります。それぞれの部屋が100㎡以下で、下地仕上げが不燃であり、防煙垂れ壁も適切に設置されていることを強調しましょう。これらの要素が整っているのであれば、建具の取り止めが可能であるという論理的な説明ができます。
また、法律や告示に記載された通りに解釈を行い、現場での安全性を確保しつつ、建具の取り止めを行ったことを説明することが重要です。検査機関に対しては、具体的な基準を挙げながら説明し、その意図に沿った提案を行いましょう。
3. 反論のために論理的な根拠を示す
反論を行う際には、感情的にならずに、論理的に説明することが重要です。「望ましい」と記載されている項目をそのまま必須と誤解してしまっている場合、相手が理解しやすいように具体的な基準や運用指針を示すと効果的です。具体的には、建築設備設計・施工上の運用指針(2025年版)や、同じような事例を挙げると説得力が増します。
例えば、「告示では戸について規定されていないが、建具については防火性能が担保されていれば、変更が可能である」という理論を展開することができます。このように、規定の文言を正しく解釈し、現場の状況に適応した説明を行うことが大切です。
4. 変更を避けたい理由と現場の状況を説明する
工事がすでに完了していることを前提に、今後の変更が困難であることを冷静に説明しましょう。変更によって現場の進行が遅れることや追加費用が発生することが予想される場合、具体的な状況を示して反論を行うことが有効です。
例えば、「変更することが現場の安全性や施工計画に影響を及ぼす可能性がある」と説明することで、無駄な変更を避ける理由を納得させることができます。また、すでに完了している工事の規定に従い、変更を加える必要がないと主張しましょう。
まとめ
「望ましい」という表現が必須でないことを理解し、論理的に反論することが重要です。検査機関に対しては、現場の状況や規定に基づいた正当な理由を説明し、冷静に反論することで納得を得ることができます。自信を持って自分の判断を説明し、必要な変更を避けるために、説得力のある理由を提供しましょう。


コメント