確率の問題:不良品がA工場から来た確率を求める方法

高校数学

確率の問題において、複雑な条件が与えられると解法が難しく感じるかもしれません。この記事では、A工場とB工場からの製品が混ざった中で、不良品がどの工場から来たのかを確率を使って求める方法を解説します。具体的な問題を取り上げ、各確率をどのように求めるかをわかりやすく説明します。

問題の概要

問題は次の通りです:A工場からの製品300個、B工場からの製品200個を混ぜて出荷した。A工場の製品には2%、B工場の製品には1%の不良品が含まれています。出荷された製品500個から1個を取り出したとき、その製品がどの工場で作られた不良品か、また不良品である確率を求めます。

問題の整理

まず、問題を整理しましょう。

  • A工場からの製品は300個で、その2%が不良品です。
  • B工場からの製品は200個で、その1%が不良品です。
  • 合計で500個の製品があり、ランダムに1個を取り出します。

この情報をもとに、確率を求めていきます。

(1)その製品がA工場で作られた不良品である確率

まず、求める確率は「その製品がA工場で作られた不良品である確率」です。これは条件付き確率を使って求めます。

この問題では、A工場で作られた不良品の確率は、以下のように計算できます。

P(A ∩ E) = P(A) × P(E | A)

ここで、P(A) はA工場から製品が選ばれる確率、P(E | A) はA工場の製品が不良品である確率です。具体的には。

  • P(A) = 300/500 = 3/5
  • P(E | A) = 0.02

したがって、A工場で作られた不良品の確率は。

P(A ∩ E) = (3/5) × 0.02 = 0.012

次に、この確率を全体の不良品が選ばれる確率で割ると、A工場で作られた不良品である確率が求まります。

(2)その製品が不良品である確率

次に、不良品である確率を求めます。これは全体の不良品の割合を求める問題です。

不良品の確率P(E)は、A工場からの不良品とB工場からの不良品の確率を足したものになります。

P(E) = P(A ∩ E) + P(B ∩ E)

具体的には、B工場からの不良品の確率P(B ∩ E)は、

  • P(B) = 200/500 = 2/5
  • P(E | B) = 0.01

したがって、P(B ∩ E) = (2/5) × 0.01 = 0.004

これをP(A ∩ E)に足すと。

P(E) = 0.012 + 0.004 = 0.016

(3)その製品が不良品であったとき、それがA工場で作られたものである確率

最後に、不良品であるとき、それがA工場から来たものである確率を求めます。この場合、条件付き確率を使用します。

条件付き確率P(A | E)は、次のように計算されます。

P(A | E) = P(A ∩ E) / P(E)

すでに計算したP(A ∩ E)とP(E)を代入すると。

P(A | E) = 0.012 / 0.016 = 0.75

したがって、不良品であるとき、それがA工場から作られたものである確率は0.75、つまり75%です。

まとめ

今回の問題では、確率の基本的な計算方法を使い、条件付き確率を求めることで各確率を求めました。問題を整理して、順を追って計算することで確率を求めることができます。確率の理解が深まることで、他の問題にも対応できるようになります。

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