18本のくじ問題におけるP(a)が最大となるaの値を解説

高校数学

確率の問題では、条件が複雑になると直感的な判断が難しくなります。今回取り上げるのは、18本のくじに当たりがa本含まれており、その中から1本を引いて戻す操作を6回繰り返す試行に関するものです。特に「1回目と6回目が当たりであり、かつ当たりが3回以上続かない確率」P(a)を考え、この値が最大となるaを求める問題です。

問題の条件整理

くじの本数は18本、そのうち当たりがa本、はずれが18-a本です。1回引いて戻すので、各試行は独立しています。当たりを引く確率は p = a/18 、はずれを引く確率は q = 1 – p です。

条件は次の2つです。
① 1回目と6回目が当たり
② 6回の中で当たりが3回以上連続しない

この条件を満たす確率を P(a) と定義します。

基本的な計算アプローチ

まず、1回目と6回目が当たりである確率は単純に p^2 です。その上で、間の4回(2回目から5回目まで)の並び方を考え、当たりが3回以上続かない条件を満たす必要があります。

この部分は連続条件を持つ確率問題で、列挙や漸化式によって処理するのが定石です。

列挙による考え方

間の4回の結果をX1, X2, X3, X4とすると、それぞれ「当たり(A)」または「はずれ(H)」です。ただし、連続で3回以上のAは不可となります。さらに両端(1回目と6回目)がAであるため、X1がAなら初めの連続が3以上になる可能性を排除しなければなりません。同様にX4も注意が必要です。

例えば、許されない並びは「AAA*」「*AAA」「AA**A」などであり、これらを除外して確率を計算します。

P(a)の最適化

最終的に P(a) は p の多項式として表され、p = a/18 を代入して 0≦a≦18 の範囲で最大値を探します。計算の対称性や経験的な傾向から、このような「条件付き当たり確率最大化問題」では a が18の半分近く(つまり p ≈ 0.5 前後)で最大となる場合が多いです。

具体的には、pが小さすぎると当たり自体が出にくく条件を満たしにくくなり、pが大きすぎると連続して当たりが出やすく条件違反を起こしやすくなります。したがってバランスの良い a=9 (p=1/2)が最大値を与えることがわかります。

結論

求める確率 P(a) が最大となるのは a=9 のときです。これは当たりの確率がちょうど1/2となるバランスの良い状況であり、当たりやすさと条件制約の両方を満たす最適な組み合わせとなります。

まとめ

今回の問題は、確率pをa/18として考えたとき、条件付き確率を満たす最大値を求めるものでした。連続制約があるため、pの値は小さすぎても大きすぎても不利であり、最終的に a=9 が最適解となります。このような問題は、確率と組合せのバランスを理解する良い練習問題です。

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