このページでは、物理の熱に関する基本的な計算問題について解説します。比熱、熱平衡、電流による発熱など、様々な問題をどのように解くか、実例を通して理解しましょう。
問題1: 水の比熱と必要な熱量
水の比熱が4.2J/(g・K)であるとき、水40gの温度を5.0K上げるのに必要な熱量を求めます。この場合の熱量は、次の式で求められます。
Q = m・c・ΔT
ここで、mは水の質量(40g)、cは水の比熱(4.2J/(g・K))、ΔTは温度差(5.0K)です。計算すると、必要な熱量Qは:
Q = 40・4.2・5.0 = 840J
問題2: 金属の比熱の求め方
次に、金属片50gに450Jの熱量を与えたところ、温度が10K上昇した場合、この金属の比熱を求める問題です。金属の比熱は、次の式で求められます。
Q = m・c・ΔT
ここで、Qは与えた熱量(450J)、mは金属の質量(50g)、ΔTは温度差(10K)です。比熱cは次のように計算できます。
c = Q / (m・ΔT)
計算すると、金属の比熱cは。
c = 450 / (50・10) = 0.9 J/(g・K)
問題3: 熱平衡の計算
鉄製の容器に水を加えた場合、熱平衡に達したときの温度を求める問題です。質量や比熱を考慮して、次のように計算します。
水が失った熱量は、次の式で表されます。
Q = m・c・ΔT
容器が得た熱量は、同様に計算できます。水の初期温度と容器の初期温度、最終的な熱平衡温度tを使って、両者の熱量が等しくなる式を立てて解きます。
問題4: 電力と熱量の計算
ニクロム線に100Vの電圧を加えた場合、発生する熱量を計算する問題です。まず、次の式を使って電力Pを求めます。
P = V・I
ここで、Vは電圧(100V)、Iは電流(3.0A)です。熱量Qは次のように求めます。
Q = P・t
ここで、tは時間(15秒)です。計算すると、発生する熱量Qは。
Q = 100・3.0・15 = 4500J
まとめ
これらの問題を通して、比熱、熱平衡、電力と熱量に関する基本的な計算方法を理解することができます。これらの知識を基に、実際の問題にも柔軟に対応できるようになります。


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