コルチコステロンの経口投与における吸収率、肝臓での処理後に静脈に到達する量についての計算が疑問視されることがあります。この質問に関して、ホルモンが微量でも生理作用を発揮することを踏まえつつ、計算の妥当性やその背景を詳しく解説します。
コルチコステロンの経口投与後の吸収率とは
コルチコステロンは、ホルモンの一種であり、通常は副腎から分泌され、体内でさまざまな生理的役割を果たします。経口で投与した場合、消化管から吸収され、血流を通じて体内に広がりますが、吸収率は消化管の特性や肝臓での処理によって変化します。一般的に、経口投与された薬物はすべてが血流に乗るわけではなく、一部は消化管や肝臓で代謝されます。
このように、コルチコステロンの吸収率は、飲んだ量のすべてが血中に入るわけではないため、実際に体内に到達する量は予想よりも少なくなります。
ホルモンの微量でも生理作用がある理由
ホルモンは、体内で微量でも強力な生理的効果を持つことが知られています。たとえば、コルチコステロンは免疫系や代謝の調整に重要な役割を果たしますが、その影響は非常に小さな量でも発揮されます。
講義での例にもあるように、ホルモンは少量でも大きな効果を持ち、「50メートルのオリンピックプールにティースプーン1杯」のような比喩で示されることがあります。これを踏まえると、0.3〜1.6mgという少量でも十分な生理作用を引き起こす可能性があります。
飲水付加計算の正確性について
飲水付加計算に関して、提供された量(0.2mg/ml濃度で一日5mg)の投与が正しいかどうかを確認することは重要です。仮に5mgのコルチコステロンを水に溶かして投与した場合、その後の吸収率や肝臓での処理を考慮した結果、最終的に静脈に到達する量が0.3〜1.6mgであることは妥当です。
このような計算をする際には、コルチコステロンが消化管でどれだけ吸収されるか、また肝臓でどれだけ代謝されるかを考慮しなければなりません。もし計算が合っているのか不安であれば、具体的な薬物動態のデータを調べ、吸収率や肝代謝について再評価することが重要です。
まとめ:ホルモンの微量効果と計算の重要性
コルチコステロンの経口投与後に体内に到達する量が0.3〜1.6mgであることは、ホルモンの微量でも強い生理作用を示す点を考慮すれば納得のいく範囲です。また、飲水付加の計算が正しいかどうかについては、消化管吸収率や肝臓での処理を考慮する必要があります。ホルモンの動態に関しては正確な計算が求められますが、微量でも大きな影響を与えることがわかります。


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