電子工作初心者の方が直面することの多い問題の一つに「GNDを共通にする」という作業があります。特に、L298NモータードライバーとArduinoを接続する際に、GNDを共通にする意味がわからないという方が多いです。今回は、この「GNDを共通にする」作業の重要性と、どのように接続するのかを具体的に解説します。
1. GNDを共通にするとはどういう意味か
GND(グラウンド)は、電気回路における基準電位を指します。つまり、全ての電気回路における電位の基準点であり、電流が流れるための出発点とも言えます。複数の電子機器を接続する際、それぞれの機器のGNDが異なると、電流が正しく流れず、動作しなくなる可能性があります。これを防ぐために、L298NやArduinoなどの機器のGNDを共通にすることが必要です。
2. L298NとArduinoのGNDを共通にする方法
具体的には、L298NモータードライバーのGND端子と、ArduinoのGND端子をジャンパーワイヤーなどで接続します。これにより、両方の機器のGNDが同じ電位となり、安定した動作が保証されます。
たとえば、Arduinoに電源が供給されているとき、L298Nも同じGNDを共有することで、Arduinoからの信号が正しくL298Nに伝わり、モーターが適切に動作します。
3. モーター電源とArduino電源の接続
質問者のように、モーターには12Vを使用し、Arduinoには5Vを使用する場合、それぞれの電源は別々に供給します。しかし、両者のGNDを共通にすることで、異なる電圧の電源が同じ回路内で干渉せずに動作します。モーター電源はACアダプタから供給し、Arduinoには5VのACアダプタか、USB経由で電力を供給します。
4. 専用ボードについて
「専用ボード」という言葉についてですが、L298NとArduinoを接続するための特別なボードはありません。ただし、L298Nモジュールには、Arduinoとの接続が簡単にできるように、GNDや電源端子があらかじめ配置されたものがあります。これらのボードを使うことで、配線作業が非常に簡単になります。
まとめ
「GNDを共通にする」という作業は、電子工作において非常に基本的かつ重要な作業です。L298NモータードライバーとArduinoのGNDを共通にすることで、両者が正しく連携して動作します。今回解説したように、モーター電源とArduino電源をそれぞれ異なるACアダプタから供給しつつ、GNDをしっかりと接続することが、成功した電子工作への第一歩となります。


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