数列が与えられたとき、その数列の中で最初に特定の条件を満たす項が現れる位置を求めるのは、数学的に面白い問題です。今回の問題は、「1/3, 3/5, 5/7, 7/9,…」という数列で、最初にその値が0.999より大きくなる位置を求めるものです。この記事では、この数列の構造と、その中で条件を満たす最初の項を求める方法について解説します。
1. 数列の規則性を確認する
与えられた数列は、分子と分母が交互に奇数で増えていく形です。具体的には、最初の項は1/3、次は3/5、さらに5/7と続きます。この数列は一般的に、n番目の項が (2n-1)/(2n+1) という形で表されます。したがって、n番目の項を a_n として表すと、a_n = (2n-1)/(2n+1) となります。
この数列の項がどのように変化するのか、特に0.999を超えるタイミングを見つけるために、数列の項が0.999に達する位置を特定する必要があります。
2. 0.999より大きい分数を求める
数列の項が 0.999 より大きくなるための条件を探ります。数式として、(2n-1)/(2n+1) > 0.999 が成り立つ最小のnを求めます。この不等式を解くと、(2n-1) > 0.999 * (2n+1) という形になります。
この不等式を解くために、両辺を展開し整理すると、次のようになります。
(2n-1) > 0.999 * (2n+1)
2n – 1 > 0.999 * 2n + 0.999
2n – 1 – 0.999 * 2n > 0.999
0.001 * 2n > 1.999
2n > 1999
n > 999.5
したがって、nが最初に1000を超えるとき、分数が0.999を超えることがわかります。
3. 結論:最初に0.999を超える項の位置
この結果から、数列「1/3, 3/5, 5/7, 7/9,…」において最初に0.999より大きい分数が現れるのは、1000番目の項であることがわかります。
つまり、n=1000のとき、分数は初めて0.999を超えることになります。
4. 数列の性質について
この数列は、分子と分母が非常に接近しているため、項の値は常に1に非常に近い値を取ります。そのため、最初は0.999より少し小さい値が続きますが、nが大きくなるにつれて、分数は1に近づき、最終的には0.999を超えることになります。
このように、数列の項が1に収束していく過程を理解することで、数列の特性や、特定の条件を満たす位置を求めることができます。
5. まとめ
「1/3, 3/5, 5/7, 7/9,…」という数列において、最初にその値が0.999より大きくなるのは1000番目の項であることがわかりました。この問題を通じて、数列の規則性を理解し、数学的な解法を適用する方法について学ぶことができました。


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