圧力一定時における気体の体積変化の証明:温度1℃変化で体積がどう変わるか

化学

気体の体積は温度と圧力に依存しており、これを表す法則はボイル・シャルルの法則として知られています。今回の質問では、圧力が一定のとき、温度が1℃上下するごとに気体の体積がどのように変化するかを証明します。特に、「0℃の体積の273分の1だけ上減する」という命題を数学的に解説していきます。

1. シャルルの法則とは

シャルルの法則は、圧力が一定のとき、気体の体積は絶対温度(ケルビン温度)に比例するという法則です。具体的には、V ∝ T(Vは体積、Tは絶対温度)という関係が成り立ちます。この法則に基づいて、温度が1℃上昇するごとに気体の体積がどれくらい変化するのかを求めます。

2. 絶対温度とケルビン温度

温度をケルビン(K)で測ることが重要です。ケルビン温度は、摂氏温度(℃)に273.15を足した値です。つまり、T(K) = T(℃) + 273.15です。このため、0℃は273.15Kに相当し、1℃の温度差は1Kの差に相当します。これを考慮すると、気体の体積は絶対温度に比例して変化します。

3. 温度が1℃変化した場合の体積の変化

シャルルの法則に基づき、V1/T1 = V2/T2という式が成り立ちます。ここで、V1とT1は初期状態の体積と絶対温度、V2とT2は変化後の体積と絶対温度です。温度が1℃変化した場合、T1からT2までの差は1Kとなります。このとき、体積の変化量は、V1 * (T2/T1)の式で求められ、1Kの温度差でV1が約1/273倍になることが分かります。

4. 0℃の体積の273分の1の変化

もし、最初の温度が0℃(273.15K)で、温度が1℃上昇すると、絶対温度は273.15Kから274.15Kに変わります。シャルルの法則を適用すると、V2 = V1 * (T2/T1) となり、V2 = V1 * (274.15/273.15) となります。したがって、体積は1/273の割合で増減します。このため、温度が1℃上昇した場合、0℃の体積の273分の1だけ体積が変化することが証明できます。

5. まとめ

圧力が一定のとき、気体の体積は絶対温度に比例して変化します。温度が1℃変化すると、0℃の体積の約273分の1だけ体積が増減します。この法則は、シャルルの法則に基づいており、気体の体積と温度の関係を理解するために重要なポイントとなります。

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