整数解を求めるための互除法の使い方とその意義

高校数学

「42x + 29y = 2」という方程式の整数解を求める問題において、どのようにして互除法を使うのか、そしてその理由について詳しく解説します。特に、互除法がどのような目的で使用されるのか、そしてその解法の方針について理解を深めることができます。

問題の概要と目標

与えられた方程式「42x + 29y = 2」について、x と y が整数であるとき、この方程式を満たす整数解を求める問題です。直感的には、式を変形して解を求める方法もありますが、互除法を使うことで解法がより明確かつ効率的に導き出せます。

互除法とは?

互除法(ユークリッドの互除法)は、2つの整数の最大公約数(GCD)を求めるためのアルゴリズムです。この方法は、2つの整数の割り算を繰り返し、最終的に余りが0になるまで進めることによって最大公約数を求めます。特に、この手法は「拡張ユークリッド互除法」と呼ばれる形式を用いて、整数の線形結合の解を求めるためにも利用されます。

整数の線形結合の形とは、ある整数 a と b に対して、ax + by = d のような形を満たす整数 x, y の組を求める問題です。これを解くために互除法を使うことで、効率よく解を導き出せます。

互除法を使って解く理由

「42x + 29y = 2」を解くために、なぜ互除法が使われるのでしょうか?その理由は、まず最大公約数を求めることから始まります。もし最大公約数が方程式の右辺と一致すれば、その最大公約数の整数倍で解を求めることができるからです。

例えば、42 と 29 の最大公約数が求まった後、この最大公約数が 2 と一致すれば、方程式は解ける可能性があるということになります。そして、互除法を使うことで、最大公約数を求めた後、対応する x, y の値を見つけることができます。

互除法による解法の具体例

この問題を解くために、まず42 と29 の最大公約数を求めるところから始めます。

42 = 29 * 1 + 13
29 = 13 * 2 + 3
13 = 3 * 4 + 1
3 = 1 * 3 + 0

最大公約数は 1 であることがわかります。次に、逆算して整数 x と y の値を求めるために、余りの式を使っていきます。

1 = 13 - 3 * 4
1 = 13 - (29 - 13 * 2) * 4
1 = 9 * 13 - 4 * 29

これを見てみると、整数 x = 9 と y = -4 で、13 * 9 + (-4) * 29 = 1 という形が得られます。この解に2を掛けることで、元の方程式 42x + 29y = 2 の解が得られます。

x = 18, y = -8

よって、この問題の解は x = 18, y = -8 です。

まとめ

「42x + 29y = 2」のような整数の線形結合を解くために、互除法(特に拡張ユークリッド互除法)を使うことは非常に効果的です。互除法を使うことで、最大公約数を求め、その後逆算して整数解を導き出すことができます。互除法は単に最大公約数を求めるだけでなく、線形結合の解を求めるために重要な手法となります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました