この問題では、行列Aの固有値と固有ベクトルを求める方法について説明します。特に、固有値が重解を持つ場合の固有ベクトルの求め方に焦点を当てます。
1. 行列Aの固有値と固有ベクトルを求める方法
行列Aに対する固有値を求めるためには、まず行列Aの固有方程式を解く必要があります。固有方程式は次のように定義されます。
A – λI = 0
ここで、λは固有値、Iは単位行列です。行列Aから単位行列Iを引き、その行列式を求めることで固有値λを得ることができます。
2. 固有値λ=-2について
質問文では、固有値λ=-2が重解として与えられています。これを求めるには、行列Aから固有値λ=-2を代入して、次の行列式を解きます。
|A – (-2)I| = 0
この計算で、固有値λ=-2が得られ、重解であることが分かります。
3. 固有ベクトルv1=[1, -2]^Tの求め方
固有ベクトルを求めるには、固有値λ=-2を使って次の連立方程式を解きます。
(A – λI)v = 0
この式を解くと、固有ベクトルv1=[1, -2]^Tが得られます。
4. もう一つの固有ベクトルの求め方
重解の場合、もう一つの固有ベクトルを求めるには、v1に直交する方向を探すことが一般的です。線形独立な固有ベクトルを探すためには、v1に直交するベクトルを求め、その方向を固有ベクトルとして取り出します。
直交ベクトルを求める方法は、内積が0になるベクトルを探すことです。この方法を使うことで、もう一つの固有ベクトルが得られます。
5. 固有ベクトルの数と見分け方
固有ベクトルの数は、固有値の重複度に関係します。固有値が重解を持つ場合、固有ベクトルも複数存在することが多いです。ただし、固有ベクトルが線形独立でなければならないため、最終的に得られる固有ベクトルの数は、固有値の重解度と一致しない場合もあります。
固有ベクトルが正しいかどうかを確認するためには、得られたベクトルが行列Aに対して固有方程式を満たすことを確認する必要があります。
まとめ
行列の固有値と固有ベクトルを求める問題では、固有方程式を解き、得られた固有値を用いて固有ベクトルを計算します。重解の場合、線形独立な固有ベクトルが複数存在することがあり、直交ベクトルを求めることで解決できます。固有ベクトルが正しいかどうかは、固有方程式を満たすかどうかで確認しましょう。

コメント