この問題では、静水時の速さが時速12kmの船が、川の流れの影響を受けて50km離れた2地点を往復する際の時間の比を利用して、川の流れの速さを求めます。上りと下りでかかる時間の比が5:3であることがわかっているので、それを基に計算を進めます。
1. 問題の理解と条件の整理
まず、与えられた情報を整理しましょう。
- 船の静水時の速さは12km/h(12000m/h)。
- 2地点の距離は50km(50000m)。
- 上りと下りの所要時間の比は5:3。
- 求めるのは、川の流れの速さ(v)。
2. 上りと下りの所要時間の比
船が上り(PからQ)と下り(QからP)を往復する際、川の流れが速いほど上りに時間がかかり、下りは速くなります。上りの場合、船の速さは静水時の速さから川の流れの速さ(v)を引いた速さで進み、下りの場合は静水時の速さに川の流れの速さを加えた速さで進みます。
上りの速さ = 12000 – v(m/h)
下りの速さ = 12000 + v(m/h)
3. 所要時間の計算
所要時間は、距離 ÷ 速さ で求めることができます。
上りの所要時間 = 50000 ÷ (12000 – v)
下りの所要時間 = 50000 ÷ (12000 + v)
4. 時間の比を使った式の導出
問題文で与えられているように、上りと下りの時間の比は5:3です。したがって、次の式が成り立ちます。
上りの所要時間 ÷ 下りの所要時間 = 5 ÷ 3
これを式にすると、次のようになります。
(50000 ÷ (12000 – v)) ÷ (50000 ÷ (12000 + v)) = 5 ÷ 3
この式を簡略化して解くと、川の流れの速さvを求めることができます。
5. 川の流れの速さの計算
式を整理すると、次のようになります。
(12000 + v) ÷ (12000 – v) = 5 ÷ 3
両辺に (12000 – v) を掛けて、さらに計算を進めると、川の流れの速さvは次のように求めることができます。
v = 2000m/h
6. まとめ
この問題では、船の静水時の速さと上り下りの時間比を基に、川の流れの速さを求める方法を解説しました。計算式を整理することで、川の流れの速さは2000m/hであることがわかりました。流れの速さがわかると、船の運行にどのような影響があるのかを考えることができます。


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