漢文の訓読において、「以むこと無くんば則ち王か」の「か」の読み方について疑問を持たれる方がいらっしゃいます。特に、「か」を「や」と読むことはできないのか、その理由について詳しく解説します。
原文と訓読の確認
原文は「無以則王乎」であり、これを訓読すると「以むこと無くんば則ち王か」となります。この文の「か」は、疑問の終助詞「乎」に相当し、疑問文の末尾に用いられます。
「か」を「や」と読むことができない理由
漢文の疑問文において、「か」を「や」と読むことは一般的ではありません。これは、疑問の終助詞「乎」が疑問文の末尾に用いられるためです。例えば、「無以則王乎」は「無くんば則ち王か」と訓読されますが、「無くんば則ち王や」と読むことは適切ではありません。
「や」が適用される場合
「や」が疑問文の末尾に用いられるのは、疑問詞と疑問の終助詞の両方を用いる場合です。例えば、「何ぞ」を用いた疑問文では、文末が「や」となることがあります。しかし、「無以則王乎」のように、疑問詞を用いずに疑問の終助詞のみを用いる場合には、「か」が適切です。
まとめ
「以むこと無くんば則ち王か」の「か」は、疑問の終助詞「乎」に相当し、疑問文の末尾に用いられるため、「や」と読むことはできません。漢文の訓読においては、疑問文の構造に応じた適切な読み方をすることが重要です。


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